村上は故障再発でわずか1日で再び抹消された(C)産経新聞社 上半身のコンディション不良により開幕を出遅れていたヤクルトの…

村上は故障再発でわずか1日で再び抹消された(C)産経新聞社

 上半身のコンディション不良により開幕を出遅れていたヤクルトの村上宗隆が、4月17日、本拠地での阪神戦で今季初出場を果した。だが、9回の5打席目、空振りした直後、自ら交代を申し出てベンチに退くこととなり、試合後、高津臣吾監督が村上について、「(故障が)再発した」と明かしている。

【動画】村上宗隆が1軍で初めてライトの守備をこなすシーン

 ようやく初出場に漕ぎつけた村上だったが、復帰初戦でまさかのアクシデントに見舞われた。すでに、来季でのメジャー挑戦の意思を示しており、球団も容認済み。今季のパフォーマンスはメジャー関係者からも関心が寄せられていた。当然、NPBで高い実績が求められるシーズンであるだけに、今後、欠場が長期化となった場合、描いていた将来のビジョンも揺らぎかねない事態となる。

 また、今季のヤクルトにおける戦力としても復帰が待たれていたことも間違いない。17日の阪神戦は延長戦の末、5-7で敗れ単独最下位に転落。主砲として、低迷が続くチームを救うことが期待されているものの、再び戦列を離れる可能性も出てきた。

 NPBの“顔”の1人である、村上の故障再発というショッキングなニュースは、海の向こうでも大きく扱われている。韓国メディア『スポーツ朝鮮』が4月18日、「空振り後、“怪物打者”の顔が歪んだ」などと報じた。

 同メディアは、復帰初戦での村上の途中交代について、「初日から、歯車が狂った」と印象を綴っている他、「レギュラーシーズン開幕から3週間が経過したタイミングで初出場した4番打者が、またしても負傷してしまった」などと伝えている。

 さらに、この試合で復帰を果たすまでのプロセスも説明し、「村上はこれに先立ち、二軍戦で5試合に出場し、12打数6安打と順調な回復ぶりを見せていた」と振り返りながら、阪神戦終盤、打席途中での交代を「誰も予想しなかった事態が起きた」と強調する。

 加えて同メディアは、打者としての実力もNPB屈指であると説いており、「村上は、日本プロ野球を代表する長距離砲だ。彼がいる打線といない打線とでは雲泥の差があると言われており、ベンチの雰囲気さえも変わる存在だ」と評価。他にも、今季がメジャー挑戦へ向けたシーズンであるとして、阪神戦で右翼を守っていた点にも言及。「メジャーリーグ挑戦を視野に入れ、守備範囲を広げるためのチャレンジだった」と論じている。

 その上で、「3年契約の最終年。今季は結果を出さなければならないシーズンだが、繰り返すケガがその足を引っ張っている」として、村上の現状についての見解を示している。

 大きな節目となるはずの2025年シーズン、村上はプロ入り以降で最も困難な苦境に置かれていることは間違いない。若き“和製大砲”は万全の状態で戦列に戻るまで、果たしてどれだけの時間を要するのだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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