「楽天ジャパンオープン」(10月2日~10月8日/日本・東京/ハードコート)の男子シングルス準決勝で、第4シードのダビド・ゴファン(ベルギー)と第8シードのディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)が対戦。ゴファンが7-6(3)、7-6(6)…

「楽天ジャパンオープン」(10月2日~10月8日/日本・東京/ハードコート)の男子シングルス準決勝で、第4シードのダビド・ゴファン(ベルギー)と第8シードのディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)が対戦。ゴファンが7-6(3)、7-6(6)で勝利し、決勝進出を決めた。試合時間は2時間3分の熱戦。

両者の過去の対戦成績はゴファンの2勝1敗。ゴファンは直前の深圳オープンで、ドルゴポロフをフルセットで破り優勝を果たしていた。今大会では過去故障していた膝に不安を見せつつも、試合を追うごとに調子を上げている。対するシュワルツマンは今回が「楽天ジャパンオープン」初出場。試合前に「日本に自分のファンがこんなにいる事に驚いた」と語っていた。「全米オープン」ではマリン・チリッチ(クロアチア)を破ってベスト8入りをしていた。◇   ◇   ◇

試合は今大会好調なプレーヤー同士。お互いのいいところを出し切り、引き締まった好ゲームとなった。

試合はゴファンのサービスエースからスタート。素晴らしいサーブが決まり、第1ゲームをキープ。一方のシュワルツマンはサーブが決まらないところもあったが、デュースの末に第2ゲームをキープ。彼は今大会、サービスゲームのほとんどをキープしている。その後は、鋭いサーブが冴えるゴファンと、粘り強いリターンでゆさぶるシュワルツマンの攻防が続く。

お互い隙の無いプレーが続き、試合はタイブレークに突入。ここもお互いがポイントを取り合う熾烈な展開を迎えるが、先に仕掛けたのはゴファン。攻撃的なプレーを見せ、シュワルツマンを上回り始める。シュワルツマンも追いすがるが、7-6(3)でゴファンが第1セットを先取する。

第2セットに入ると、シュワルツマンがファーストサービスの確率を上げ、ますます拮抗したい展開に。この試合二度目のブレークチャンスは第5ゲーム、ゴファンに。デュースまでもつれ込むも、ゴファンは鮮やかなバックハンドのダウンザラインで、この試合初のサービスブレーク。直後の第6ゲーム、今度はゴファンが15-40とブレークバックのピンチを迎えるも、その後しっかりキープし一歩リードした。

その後もゴファンは高い精度のダウンザラインを見せるなど、わずかにシュワルツマンを上回る。このまま勝利かと思われた第10ゲーム、ゴファンの5-4で迎えたサービングフォーザマッチで、今度は15-40と追いすがるシュワルツマン。サービスリターンのうまさも光って土壇場でブレークし、勝負強さを見せた。

勝負はどちらに転ぶのか、最後まで手に汗握る展開。第2セットもタイブレークまでもつれ込んだ。ポイントはタイブレーク2-2から、ゴファンが先にミニブレーク。すると食らいつくシュワルツマンは4-4まで追いつき、タイブレークでも両者は全く譲らない。勝負の分かれ目は6-6でのシュワルツマンのダブルフォルト。その直後、最後の最後も会場全体がどよめく素晴らしいラリーだったが、大事なところでチャンスをものにしたゴファンが、わずかな差でタイブレークを制す。ゴファンは結果的にはストレートで勝利。2週連続でのツアー決勝戦進出を果たした。

試合後のインタビューでゴファンは「今日は非常にタフな試合になると思っていた。最後にようやく勝てて、非常にうれしい」「去年も今年もここで決勝進出できたという事は、私も日本が大好きだということだ」と語り、会場の大きな声援を受けていた。

ゴファンの決勝戦の相手は、この後対戦するマリン・チリッチ(クロアチア)対アドリアン・マナリノ(フランス)の勝者となる。(テニスデイリー編集部)

※写真は「楽天ジャパンオープン」シュワルツマンを下し決勝進出を決めたゴファン。