大相撲の地方巡業である「つくば場所」が16日、茨城県つくば市のつくばカピオで開かれた。春場所で優勝を争った茨城ゆかりの…

 大相撲の地方巡業である「つくば場所」が16日、茨城県つくば市のつくばカピオで開かれた。春場所で優勝を争った茨城ゆかりの大関・大の里関(阿見町の二所ノ関部屋)と、高安関(土浦市出身、田子ノ浦部屋)が登場。約2300人の観客が詰めかけ、盛り上がった。

 つくばへの巡業は、2016年4月以来、9年ぶり。約120人の力士が参加した。

 観客らは、迫力ある取組に見入った。茨城出身の力士が登場すると、大きな呼び声とともに拍手と歓声が会場を包んだ。

 高安関は笑顔でファンと握手を交わしていた。春場所を振り返り、「日に日に期待が高まり、割れんばかりの声援があった。優勝はできなかったが、充実して達成感を味わえる場所だった」と取材に語った。

 来場所に向けて、腰が高くならないよう下半身の強化に注力していると明かした。そのうえで「体調をキープし、良いパフォーマンスができるよう努めたい」と抱負を述べた。

 春場所の優勝決定戦で高安関を破り、3度目の優勝を果たした大の里関は「優勝して茨城の相撲ファンのみなさんに会うことができてうれしい」と語った。

 力士に子どもが挑む「ちびっこ相撲」も行われた。参加したつくば市の小学5年生飯塚大和さん(10)は「力士は本気を出していないだろうけど、やっぱり強かった」と驚いた様子だった。(鹿野幹男)