◇メジャー初戦◇マスターズ◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7555yd(パー72)初めての「マスターズ」取…
◇メジャー初戦◇マスターズ◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7555yd(パー72)
初めての「マスターズ」取材で現地入りする前、大会最終日翌日に報道関係者もオーガスタナショナルGCでプレーするチャンスがあることを知った。もちろん全員ではなく、抽選で限られた人だけという話だが…。世界のゴルファーが憧れるオーガスタで、世界の要人でもメンバーになることが難しいプライベートコースで回れるなんて…。なんと、その抽選に当たってしまったのだ。
「招待状」がなければコースに入れないのがオーガスタナショナルGC。5月~10月はクローズされるし、超狭き門だ。取材で現地入り後、マスターズ開幕前日の水曜日あたりからプレスビルディングの受付場所に四角いボックスが現れ、名乗ると抽選券をくれる。その箱に数字が書かれた紙を入れたら、あとは“アーメン”と神に祈るだけ。ベテラン記者によると、過去7年以内にプレーした人は応募しても当たらないそう。抽選結果の発表は金曜日の夜、見事当選して「招待状」を手に入れた。
プレーをするにあたって、様々な注意事項が言い渡された。大会を終えてもコース内への携帯電話持ち込みは厳禁。コースの写真はカメラでなら撮ってもいいが、秘匿性の高さを守るためSNSなどでの公開は絶対にダメ。だから今回はできる限りの情報を文字でお伝えします。
ティオフは午前11時30分で、会場入りは1時間前からOK。大会中規制されていた有名なマグノリアレーンを通って入ることができた。約300m、ゆっくり車を進めて選手たちも心躍らせる余韻を楽しんだ。
荷物を置く場合、歴代覇者らの名前が入ったロッカールームが使用できる。長い歴史ゆえ、チャンピオンらは2人で1つのロッカーを使っていて、私は1992年覇者のフレッド・カプルスと1939年覇者ラルフ・ガルダールのロッカーをあてがってもらった。ちなみに、2021年覇者の松山英樹は1987年覇者のラリー・マイズと、優勝5回のタイガー・ウッズは1956年覇者ジャック・バークJr.とのペア。今回優勝したロリー・マキロイ(北アイルランド)は一体誰とのペアになるのか…と思いをめぐらせつつ、ラウンドの準備をした。
スタート前は普通に練習できた。選手が使用していたドライビングレンジでアイアンからドライバーまで使って球を打ち、心拍数を落ち着かせて、いざ1番のティイングエリアへ。
キャディバッグは現地のキャディさんが担いでくれる。選手はフェアウェイバンカー付近でセカンドショットを打つ1番。1Wのティショットは緊張で振り切れず、右に曲がってしまった。なんとか4打でグリーンに乗せ、3パットの「7」。もちろん選手が使うティとは違うフロントティからプレーしたのだが…ムムム何とも難しい。
私は海外メディアの人と一緒に回った。ニューヨークから来たトムさん、イタリアのフェリックスさん、南アフリカのピーターさんと様々で、マスターズの選手がいかに世界中から集まって来るかを実感した。
幸か不幸か、バンカーからも打つことができた。白くて細かい砂質はなんだか砂浜にあるような、サラサラというよりどこか湿ったような。グリーンの傾斜が強いこともあって、外に出すことはできても乗せる予感は一切しない。
午後4時頃にプレーを終えた。気温は30度近く、日差しは強烈で、テレビ中継では「そんなに?」と思うほどアップダウンがあるコースを歩き、最後の方はへばり気味だった。少しだけ自慢?できるとすれば、ともにパー3ながらキャディさんに1Wを渡された4番でボギー、6番は手前バンカーに入れたが2mに寄せてパーにしたことです。
トータルスコアは聞かないでください。(ジョージア州オーガスタ/石井操)