ベテランプレーヤーの矜持~彼らが「現役」にこだわるワケ(2025年版)第2回:長沢駿(京都サンガF.C.)/前編今季から…
ベテランプレーヤーの矜持
~彼らが「現役」にこだわるワケ(2025年版)
第2回:長沢駿(京都サンガF.C.)/前編

今季から京都サンガF.C.に加入した長沢駿
36歳の長沢駿にこの春、小学5年生だった自分から手紙が届いた。遡(さかのぼ)ること25年前。11歳の記念行事で埋めたタイムカプセルが開封されたという。そこには「サッカーが大好きな、サッカー小僧」の言葉が並んでいた。
「ぼくの25年後といえば、プロサッカー選手ちょうど引退後でしょう。25年後のぼくはどーなってるでしょー
まずあることはけがだらけと毛もへっているでしょう
25年後になる前にオレは死なん。
オレの目ひょうは一つ、プロになる
2つ、金さん銀さんのきろくをぬくことだ。(原文ママ)」
漢字とひらがなが入り混じった手紙に当時、彼が描いていた夢が垣間見える。
「ケガだらけで毛も減ってる、とはわれながらうまいなって思ったんですけど(笑)。本気でプロを描くようになったのは清水エスパルスユースに入ってからだから、当時はまだなんとなく口にしていただけだと思います。でも、36歳で引退後とは......そこは結構、現実的に考えてますね(笑)。いい意味で予想を覆せていてよかったです」
長沢駿(ながさわ・しゅん)
1988年8月25日生まれ。静岡県出身。清水エスパルスのアカデミーで育ち、2007年にトップチームへ昇格。2011年にJ2のロアッソ熊本へ期限付き移籍。翌2012年には同じくJ2の京都サンガF.C.へ、2013年には松本山雅FCへ期限付きで移籍した。その後、2014年に清水へ復帰し、2015年にガンバ大阪へ完全移籍。以降、ヴィッセル神戸、ベガルタ仙台、大分トリニータでプレーし、今季から京都に加入。得点感覚に優れた大型ストライカーだ。