【明治安田J1リーグ 第10節 FC町田ゼルビアvs浦和レッズ 2025年4月13日(日)14:03キックオフ】撮影/渡辺航滋 (Sony α-1Ⅱ)■スコルジャ監督が「トップ下」に抜擢 4月13日午後、雨の国立競技場で行われた…

【明治安田J1リーグ 第10節 FC町田ゼルビアvs浦和レッズ 2025年4月13日(日)14:03キックオフ】撮影/渡辺航滋 (Sony α-1Ⅱ)

■スコルジャ監督が「トップ下」に抜擢

 4月13日午後、雨の国立競技場で行われたFC町田ゼルビアのホームゲーム。先手を取ったのは、今シーズンいまだアウェイでの勝利がない浦和レッズ。いつもよりも高い位置でボールを動かしながら、積極的に町田陣内に攻め込んだ。
 攻撃の中心は、今季ダブルボランチの一角として起用されることの多い渡邊凌磨。スコルジャ監督の采配で、町田戦は1つ前のポジション、トップ下での起用となった。
 持ち前の推進力でゴール近くまでボールを運ぶだけではなく、何度も惜しいシュートを放った渡邊。
 一方、渡邊がトップ下にポジションを上げたことで、中盤ではサミュエル・グスタフソンの存在感が際立った。
 これまで、守備の問題点を指摘されることもあったダニーロ・ボザら最終ラインがボールを持つ時間が減り、代わりに、その1つ前でグスタフソンがゲームをコントロールする場面が目立つように。チームとして安定感が増した。
 また、トップ下の渡邊も攻撃で力を発揮するだけではなく、守備でも力を発揮。1トップの松尾佑介と連動して、相手のパスコースを潰し、浦和が試合のペースを握ることに貢献した。
 15分、ショートコーナーからの低い弾道のクロスに、マリウス・ホイブラーテンがワンタッチで合わせる。ゴール前に走り込むと、難しい左足アウトの「技アリ」シュートでゴール左隅に流し込んだ。
 その後も攻め続ける浦和。追加点の匂いが漂う。38分、ゴールキーパー西川周作の低空のロングボールを渡邊凌磨がワンタッチで右斜め前の松尾に落とすと、抜け出した松尾が町田ディフェンダー相手にスピード勝負。追いすがる昌子源、ドレシェヴィッチを置き去りにすると、左足を振り抜いた。
 マテウス・サヴィオと金子拓郎の両サイドだけでなく、中央でも縦への突破を成功させた浦和。2-0という今シーズン最高の内容でハーフタイムを迎えた。
 

■2点ビハインドの闘将が「吠える!」

 後半は、2点ビハインドの町田が黒田監督の檄の下、猛反撃に出る。浦和は松尾や渡邊ら前線の選手たちも、深い位置までボールを追い、エリア内の守備で数的優位をキープ。町田の攻撃を受け続けながらも、隙を与えることなく、粘り強く守り続けた。
 守備に奔走し、良い形で攻撃に転じることはできなかったものの、町田に攻撃を組み立てる時間を与えない。
 西川周作の体を張ったスーパーセーブなどもあり、完封で勝利した浦和。渡邊とグスタフソンの共存という「新しい攻撃スタイル」を見出した、この一戦から上昇気流に乗ることを期待したい。
 次戦の相手は、就任5年目のチョウ・キジェ監督率いる京都サンガ。戦い方が確立している現在2位と好調の難敵に、浦和は勝利することができるのか。注目しよう。

■試合結果

FC町田ゼルビア 0-2 浦和レッズ

■得点

5分 マリウス・ホイブラーテン(浦和)

38分 松尾佑介(浦和)

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