投手として着実に復帰計画を進めている大谷。(C)Getty Images「5月よりも早まるかもしれない。キャンプに入り、…

投手として着実に復帰計画を進めている大谷。(C)Getty Images
「5月よりも早まるかもしれない。キャンプに入り、投球プログラムがどこまで進んでいるかを見て考えることになるだろう」
これは今年2月の春季キャンプを前に、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督が、大谷翔平の投手としての再起プログラムに関して発した見解だ。想定よりも早いタイミングで復帰できる可能性が高まったことに世間は驚き、心を弾ませた。
しかし、そこからレギュラーシーズンに向けた調整が本格化すると状況は一変。大谷自身はブルペン投球を定期的に実施しているものの、いまだ実戦形式の練習はゼロ。復帰に向けた具体的な目途は立っていない。
通常の投手でも肘に2度目のメスを入れた場合、再稼働には最低14か月を要するとされており、10年契約を締結するドジャースが「投手・大谷」の復帰に慎重を期するのは必然的ではある。
しかし、開幕前に立っていた目途が後ろ倒しになった理由は何か。その気になる内情については米メディアでも小さくない話題となっている。米スポーツメディア『Yahoo! Sports』のジェイク・ミンツ記者は、4月9日のナショナルズ戦を前にブルペンで15球を投げ込んだ大谷について「手術をしてから約1年6か月。その回復過程を考えると、まだ道のりは長いと言える」と断言。さらに依然として投球練習で変化球を多投していない現状をふまえ、「まだ全ての球種を100%の力で投げられたわけでもない彼にとって、次の大きな節目は、打者への実戦的な投球練習となる」と推察した。
また、「毎日打者としてプレーする厳しさも、間違いなく復帰を長引かせる要因のひとつ」と論じる同記者は、「世界中の何百万というオオタニファン、そして復帰を執拗に迫るせっかちな大衆は、もう少しだけ待たなければならない」と記している。
「このリーグの歴史上で、二度の肘手術から復帰し、なおかつ毎試合打者として出場している投手は他にいない。オオタニはMVP級のバッティングを続ける必要があるため、ピッチャーとしてリハビリに100%のエネルギーを注ぐことができない。今も試合前のわずかな時間を見つけて投球している。そんな前例がない彼の特殊な状況を考えると、彼とドジャースが安全策を取るのも無理はない」
とにかく慎重に状況を見ながら、回復作業を推し進めているドジャースと大谷。現時点での米メディアの見解をまとめる限り、“投手”としての復帰は9月中というポストシーズン前と考えられるが、果たしてどうなるか。
いずれにせよ、前例のない偉才のリハビリは興味深いものとなりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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