◇メジャー初戦◇マスターズ 初日(10日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7555yd(パー72)40回目…
◇メジャー初戦◇マスターズ 初日(10日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7555yd(パー72)
40回目となる「マスターズ」の開幕前、フレッド・カプルスはこんなことを言っていた。「ゴルフをプレーするだけのピエロとしてここに来たくはないんだ」。1992年大会のチャンピオンとして終身の出場資格を持つ。67歳のベルンハルト・ランガー(ドイツ)が今大会でピリオドを打つように、自ら引き際を決めなくてはならない。2年前に予選通過の最年長記録(63歳6カ月5日)を作った65歳もリミットを意識している。
そんな弱気を吹き飛ばすようなプレーだった。「本当にいいショットを2発打てた」という1番はピンそばにキャリーしたセカンドが左にこぼれながら、3打目をパターで土手を転がし上げてねじ込んだ。13番(パー5)も3打目をクリーク(小川)に落としながらボギーでこらえた。
ハイライトは続く14番。残り191ydから6UTを握ると、グリーンをキャッチした黄色いボールは、そのまま左奥のピンまで転がってカップイン。長きにわたってプレーしてきたマスターズでも、パー4でのイーグルは自身初だった。「本当にうまく打てた。楽しかったよ」とパトロンの大歓声にこぶしを突き上げ、笑顔で応えた。
キャディバッグの中に入っているアイアンはウェッジを除いて7、8、9番の3本だけ。「ヘッドカバーがたくさんだ」と笑うウッドとUT中心のセッティングだ。同組のハリス・イングリッシュとテイラー・ペンドリス(カナダ)との飛距離差は明らかで、「僕はチョロチョロと打つだけ。でも、ウッドでいいショットをたくさん打ったよ」。1イーグル2バーディ、3ボギーの1アンダー「71」。2アンダーのイングリッシュには及ばなくても、初出場で「77」と崩れたペンドリスに経験値の違いを見せつけた。
65歳6カ月7日でのアンダーパーは、2015年大会初日のトム・ワトソン(65歳7カ月5日)に次ぐマスターズ史上2番目の年長記録となった。「疲労困ぱいだよ」と苦笑しつつ、11位につける絶好のスタートを切った。改めて引き際について問われ、「1番でティオフして、本当にいいプレーをしても、いいスコアを出せないと分かった時だろう。来年かもしれないし、70歳かもしれない。憶測で話すつもりはないよ」。いまはただ、目標の予選通過へ知り尽くしたオーガスタナショナルとの戦いに集中する。