石川県輪島市の県立輪島高校で、グラウンドを地域のスポーツ拠点にしようという動きが始まった。能登半島地震で被災し、思い切…

 石川県輪島市の県立輪島高校で、グラウンドを地域のスポーツ拠点にしようという動きが始まった。能登半島地震で被災し、思い切り体を動かせる場所がないことに気づいた生徒たちが発案。地元の団体も後押ししている。

 市教委によると、現在、市内の12の小中学校のうち、8校のグラウンドに仮設校舎や仮設住宅が建てられ、震災前のようには使えなくなっている。

 輪島高の宮下維織さん(3年)は、市内の学校を見て回り、厳しい現状を目の当たりにしたという。浜田勢生さん(3年)は「自分たちも体を動かす場所がなかった」と話す。

 同校のグラウンドも、震災による液状化などで荒れてしまい、平野敏校長は「何とか使えるようにしたいと、生徒たちが石拾いから始めた」と話す。そうした取り組みが「グラウンドを地域の子どもやお年寄りも集える場所にしよう」という発想につながった。

 宮下さんと浜田さんが代表となり、昨年10月の市復興まちづくり計画検討委員会で発表。提案を聞いた同校卒業生の川口有吾さん(38)が理事長を務めていた「輪島青年会議所」が支援に動き、社会奉仕団体「金沢キワニスクラブ」も応援に加わった。

 同校グラウンドは、復旧が進んでおり、「街づくりプロジェクト」として整備を目指す。同校によると、照明のほかにベンチやネット、倉庫を設置し、人工芝も敷きつめる。宮下さんと浜田さんは「自分たちの力だけでは難しかった。実現できるのはすごいこと」と期待を膨らませていた。(石川幸夫)