大相撲春場所で3度目の幕内優勝を果たし、夏場所で「綱取り」の期待がかかる大関・大の里(24)=石川県津幡町出身、本名・…
大相撲春場所で3度目の幕内優勝を果たし、夏場所で「綱取り」の期待がかかる大関・大の里(24)=石川県津幡町出身、本名・中村泰輝(だいき)=が7日、地元の津幡場所で雄姿を見せた。
同町での大相撲巡業開催は1970年8月以来54年ぶり。大の里は、町が舞台の源平合戦で、源義仲が敵を攻めた際に用いたと伝わる「火牛」をあしらった化粧まわしで土俵入りした。結びでは津幡町のイメージカラー緑のまわしを締め、横綱・豊昇龍と対戦。立ち会い、強烈なのどわを浴びて後退したが、土俵際で耐えて盛り返し、最後は寄り切りで勝った。花道では右手を挙げて、万雷の拍手に応えていた。
中学進学から地元を離れて戦う大の里。「今までの巡業と違って『大の里!』より『だいちゃん!』と言われるほうが多いので、帰ってきたなという感じがする」
さらに、「たくさんの人が集まってくださったことを力に変えて来場所頑張りたい。ほんとに来場所が大事になってくる」と強調。能登半島地震で液状化被害を受けた家族もいるなか、「自分もその(復興の)力になれるように、高みをめざして、能登のみなさんにいい報告ができるよう、頑張りたい」と語った。
父・中村知幸さん(49)は「小学校を卒業して(石川を)出た当時、だれもこういう光景(大関になって凱旋(がいせん))を見ると思っていなかったと思う。『どうせ、だめやわって』。いい恩返しができました」としみじみ。
大の里は、2023年5月に初土俵を踏むと、新入幕の昨年初場所で11勝し、夏場所で初優勝。初土俵から7場所目での幕内優勝は、優勝制度ができた1909年以降で最速。秋場所で再び優勝し大関となった。
昨年11月の九州場所、今年の初場所と優勝を逃したが、2月、津幡での報告会では「初場所(10勝5敗)は早い段階で優勝争いから脱落してしまった。期待に沿えなかった場所が続いているので、優勝パネルが何度も何度も取れるように」と誓い、その言葉通り、春場所で12勝3敗(優勝決定戦で勝利)で優勝した。
加賀市から観戦に来た浜田昴さん(10)=小学5年=は幼稚園の年長から相撲を始めた。「大の里関の押し相撲にあこがれる。相撲をやる人が減っているので盛り上がればうれしい」と語った。福井市から来た帰山邦治さん(56)は「あすの敦賀場所も応援に行くほど大の里が好き。来場所はこれまで幕内では挙げていない14勝以上で優勝して横綱を決めて」。
来場所は東京で5月11~25日。日本人横綱の誕生となれば、2017年の師匠・稀勢の里以来。(土井良典)