レッドブル昇格後初の公式戦となった日本GPを終えた角田。(C)Getty Images 注目の日本GPが幕を閉じた。F1の日本GP決勝が4月6日に鈴鹿サーキットで行われ、角田裕毅は12位でフィニッシュ。去る3月27日に姉妹チームであるレーシ…

レッドブル昇格後初の公式戦となった日本GPを終えた角田。(C)Getty Images
注目の日本GPが幕を閉じた。F1の日本GP決勝が4月6日に鈴鹿サーキットで行われ、角田裕毅は12位でフィニッシュ。去る3月27日に姉妹チームであるレーシングブルズからレッドブルに緊急昇格した24歳は、「困難」とされるマシン適応の間もなかった“デビュー戦”を終えた。
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全体7番手の1分27秒967をマークする好レースを展開したQ1を思えば、タイムを伸ばせずに敗退したQ2や決勝は失速した感は否めなかった。それでもシート交代をしたリアム・ローソンを上回る数値を記録した角田が、今後に一定の期待を持たせたのも間違いない。
そうした中で、常勝軍団での生き方、身の振り方を知る名手の“アドバイス”が話題となった。発信者となったのは、アルピーヌに所属するピエール・ガスリーだ。
ガスリーは、2019年シーズンに、当時のトロロッソ(現レーシング・ブルズ)からレッドブル・レーシングに昇格。しかし、マシンに適応しきれずにわずか12戦で降格という憂き目にあっていた。
自身の苦々しい経験をガスリーは、かつてアルファタウリで苦楽を共にし、友情を築いた角田に共有した。F1公式サイトで「ユウキとはすぐに電話をしたよ。自分があのチャンスをもらったときに何がうまくいかなかったか、違うやり方ができたんじゃないかっていう話をした」と説明。昇格決定直後に助言をしていたことを明らかにした。
「ユウキには昔から速さがあったけど、運転が荒かったり、無線で感情的だったりすることもあった。でも今はミスも減らして成熟している。今は、限界ギリギリを攻めるか、ちょっとやり過ぎるかの境界線があって、それが結果に直結する。彼はそのラインをうまく見極められるようになってる」
そう熱弁をふるう29歳は、開幕2戦で下された今回の人事を「簡単なことではない」と明言。「最初のミスをした瞬間から、徐々に周囲の態度が変わったように感じた」とレッドブル時代の苦労を漏らした上で角田が成功できるか否かに関する持論を展開した。
「ユウキとは2年間、一緒にレースをして、その生粋のスピードとポテンシャルを見てきた。彼は本当に速いドライバーだよ。それに個性だって強い。じゃあレッドブル・レーシングで成功できるかって? 僕の個人的な答えはイエスだ。でも、いろいろ複雑な要素もあるからどうなるかは分からない」
レッドブルでの生き残りは容易ではない。“絶対王者”マックス・フェルスタッペンの相棒としても生きなければならず、誰もが苦労をする。その中で角田はどこまで成果を上げられるのか。その行方に盟友たちも熱視線を向けている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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