「巨人0-1阪神」(6日、東京ドーム) 阪神・門別啓人投手(20)が今季2度目の先発で5回2/3を5安打無失点に抑え、待望のプロ初勝利を挙げた。デイリースポーツ評論家の佐藤義則氏は「大きな成長」を認めつつ、さらなる成長へ「気になる」課題を…
「巨人0-1阪神」(6日、東京ドーム)
阪神・門別啓人投手(20)が今季2度目の先発で5回2/3を5安打無失点に抑え、待望のプロ初勝利を挙げた。デイリースポーツ評論家の佐藤義則氏は「大きな成長」を認めつつ、さらなる成長へ「気になる」課題を挙げた。
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門別の持ち味はストレートを制球良く投げきれるところだが、課題は変化球だった。これまでは腕が緩んだりしたところが見られたが、スライダーやフォークでカウントを稼げるようになったことが大きな成長。この試合は特にフォークがいいところから落ちて空振りを取ることができた。
前回の広島戦ではフルカウントになるケースが目立ち、球数も増えてしまったが、この日は有利なカウントから早めの勝負もできていた。五回はヘルナンデス、中山を2者連続でフォークで空振り三振。早めに追い込んで難しい球を振らせるという投手にとって大事なことができていた。
将来性豊かな投手なのは間違いないが、気になるのは力感のないフォームで投げている点。軽く投げているように見える。もっと体全体を使ってボールに力を伝えていくことも大切ではないか。
この日の最速は144キロ。以前は150キロ出ていたと思うが、今のフォームだと、これ以上のスピードは出ない。まだ若いのだからスピードにはこだわってほしいし、出せる時に出しておかないと、いざ出したいと思っても出せなくなる。やはり投手にとって一番の武器であり魅力はスピードボールであるからだ。