◇明治安田J1リーグ 第9節 横浜FC2-0清水(6日・ニッパツ三ツ沢球技場) 清水エスパルスは敵地で横浜FCに0―2で敗れた。前半を被シュート0、スコアレスで折り返すも、後半5分に浮き球から頭で押し込まれ、先制を許す苦しい展開。押し込んで…

◇明治安田J1リーグ 第9節 横浜FC2-0清水(6日・ニッパツ三ツ沢球技場)

 清水エスパルスは敵地で横浜FCに0―2で敗れた。前半を被シュート0、スコアレスで折り返すも、後半5分に浮き球から頭で押し込まれ、先制を許す苦しい展開。押し込んでも効果的な攻撃を展開できず、同アディショナルタイムにも失点して万事休した。無得点、連敗とも今季2度目。次戦は9日のルヴァン杯で、J2磐田との静岡ダービーを迎える。

 後半アディショナルタイム、エスパルスサポーターによる同点を願うゴール裏からの声は勢いを増したが、無情にも2点目がねじ込まれた。ともにJ2だった昨季と同じ会場、同じスコアで再び横浜FCに敗れた。会見場に現れた清水・秋葉忠宏監督(49)は「あの声援に応えられるか、男として問われている。ここからどう立ち上がるか」と真っ赤な顔でまくし立てた。

 もどかしい展開が続いた。前半はポゼッションで優位に立ち、何度も敵陣に押し込んだ。同32分には中央からMF乾貴士が放ったシュートがポストを直撃。百戦錬磨のベテランは「うまいこと(DFの)股を通ったけど」と悔しさをあらわにした。

 相手に1本のシュートも許さず後半を迎えたが、同5分、自陣右サイドからの浮き球に対しFW山田をフリーにしてしまい、頭で先制ゴールを被弾した。「前半が良かったからこそ、隙を見せてしまった」と指揮官。攻撃も敵陣まで侵入しながら、9試合で失点7と守備の安定感に定評がある横浜FCの牙城を崩すにはいたらず、時間だけが過ぎていった。シュート1本にとどまったFW北川航也は「先制点を取れないとこうなる。この世界は結果が全て」と厳しい表情で振り返った。

 今季2度目の連敗で順位は10位に後退した。次は9日、ルヴァン杯・1次ラウンド2回戦でJ2磐田と対戦(ヤマハ)する。同カードの公式戦は23年10月以来。北川は「若手、ベテランも連戦ということも関係なしに勝たないといけないことは全員が意識する」と必勝を期す。秋葉監督も「地域のプライドをかけた戦い。(リーグへ)弾みを付けられるように必死に勝ちたい」と強調した。ダービーを起爆剤に、停滞ムードを一掃する。(武藤 瑞基)