「フィリーズ1-3ドジャース」(5日、フィラデルフィア) ドジャースの佐々木朗希投手が先発し、五回途中1失点で降板。初勝利はお預けとなったが、直後のベンチでは前回登板と違った姿があった。 3月29日のタイガース戦では制球が定まらずロバーツ…

 「フィリーズ1-3ドジャース」(5日、フィラデルフィア)

 ドジャースの佐々木朗希投手が先発し、五回途中1失点で降板。初勝利はお預けとなったが、直後のベンチでは前回登板と違った姿があった。

 3月29日のタイガース戦では制球が定まらずロバーツ監督に降板を告げられると、足早にベンチ裏へ引き揚げた。直後、指揮官が追いかけ再びベンチに戻ってきた際には目にいっぱいの涙をため込んで見つめていた。

 ロバーツ監督は「私はただ、彼と少し話をしたかっただけ」とし、会話の内容に関しては「彼には『今夜はこれでいいんだよ』とだけ言った」。佐々木の行動について米メディアから質問されると「敬意を欠くものではなかった」とかばっていた。

 そしてこの日、勝利投手目前で降板した佐々木はロバーツ監督にボールを手渡し、ベンチの最前列に残った。そして2番手のバンダが併殺に仕留めてピンチを切り抜けると、ベンチ前の柵に足をかけて身を乗り出しながらガッツポーズ。その姿は前回登板後と比較しても明らかな変化だった。

 佐々木は「メンタル的に不安になることもあったが、自分の中で信じられる技術があれば気持ちは関係ないかなとも思うので。きょうに関しては前回のブルペンで信じられるものを見つけられたのが良かった」と納得の様子。これまでの投球について、メンタル面の影響を問われ「技術的なことだと思いますし、技術があって、メンタルも落ち着く。ストライクが取りたくても取れないときは取れないので。前回とは気持ち以上にフォームが安定していた。フォークボールのコントロールもベース盤にいくようになった。フォークボールの扱いが、今日は良かった」とした。

 自信が増したかについて、「そうですね。いい感覚があっても、試合でどうなるか分からなかったですし、今日は4イニング半ですが、安定して投げられたので、そこに関しては自信になったかなと思います」と充実の表情を浮かべた。