◇国内女子◇ヤマハレディースオープン葛城 最終日(6日)◇葛城GC山名C(静岡)◇6475yd(パー72)◇雨(観衆1489人)雨が上がり、満開の桜を背に右拳を2回力強く振った。穴井詩はプレーオフ(18番パー5)でバーディパットを沈めて、…

初めてのメジャー獲りへ調子もあがってきた

◇国内女子◇ヤマハレディースオープン葛城 最終日(6日)◇葛城GC山名C(静岡)◇6475yd(パー72)◇雨(観衆1489人)

雨が上がり、満開の桜を背に右拳を2回力強く振った。穴井詩はプレーオフ(18番パー5)でバーディパットを沈めて、天を見上げた。「実感はないが、うれしいです」と振り返った。

正規の72ホールで終わると覚悟していた。最終18番は、通算13アンダーで並んでいた全美貞(韓国)が80cmのバーディチャンスにつけた。「当然入ると思っていた。外れてしまったのであとひと勝負。チャンスをものにしようと気持ちを切り替えた」。プレーオフは3打目を64yd右ラフから58度で左横1mにつけて、真ん中から沈めた。

プレーオフを制した

「落ち着いてプレーできたのは良かった。前よりは成長しました」。2023年大会はささきしょうことのプレーオフを制した。豊富な経験を元に大会2勝目を手繰り寄せた。

雨の中スタートしたこの日は42歳の全、39歳の藤田さいき、37歳の穴井とベテラン勢が最終組でプレーした。“最年少”なだけに「すごく緊張した」と苦笑いする。ピリピリした厳しい雰囲気の中、ドライバーやパターに関するクラブ談義も。

ピリピリした雰囲気の最終組

未勝利に終わった昨年の反省を踏まえて、オフはトレーニングの量を意識的に増やした。例年3週間だったトレーニング期間を1カ月に延長した。「体力もつきました」と難コースを攻略し、稲見萌寧の大会レコード(2021年)を1打更新した。

2016年「ゴルフ5レディス」でツアー初優勝を挙げ、ここまで通算6勝を誇るが、メジャータイトルには届いてない。5月8日開幕のメジャー初戦「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」(茨城GC東C)に向けて「コースコンディションも難しくなるし、全ての技術が試される場。そこに向けて仕上げていきたい」。“アラフォー”世代代表として存在感を発揮していく。(静岡県袋井市/玉木充)