7-7で迎えた延長11回、初球を一振り■広島 8ー7 DeNA(5日・マツダスタジアム) 広島の田村俊介外野手が5日、DeNA戦(マツダスタジアム)でサヨナラ本塁打を放った。7-7の延長11回に代打で登場。山崎康晃投手の初球を完璧に捉え、右…

7-7で迎えた延長11回、初球を一振り

■広島 8ー7 DeNA(5日・マツダスタジアム)

 広島の田村俊介外野手が5日、DeNA戦(マツダスタジアム)でサヨナラ本塁打を放った。7-7の延長11回に代打で登場。山崎康晃投手の初球を完璧に捉え、右翼席へアーチをかけた。嬉しいプロ1号が劇的な一発となった。

 雨中の決戦を一振りで決着させた。今季10打数4安打と好調の田村が延長11回に代打で打席に向かうと、その初球。山崎の145キロ直球を完璧に捉えた。両手を上げてダイヤモンドを一周し、ホームに生還するとナインからも手荒い祝福を受けた。新井貴浩監督も満面の笑みを浮かべた。

 広島は2点を先制しながらも効果的な攻撃で9回は6-2とリードしていた。しかし、栗林良吏投手が1死しか奪えず3安打2四球で降板。2死から島内颯太郎投手がマウンドに上がるも、押し出しなどで勝ち越しを許した。どうにかその裏追い付いたものの、嫌なムードが漂っていた。しかし田村が劇的な一打で勝利をもたらして完全に払しょくした。

 ヒーローインタビューに登場した田村は、サヨナラ弾の感想を聞かれ「ヤバいですね」と大興奮。ファンの大歓声に「いやーもう、ほんとヤバイです」と繰り返した、「真っすぐ一本で」狙い球を絞っていたことを明かし、「自分の描いていた球が来て良かったです」と笑顔を見せた。

 愛工大名電から2021年ドラフト4位で入団し、1年目は2軍で打率.185、0本塁打。2023年は故障もあり1軍10試合出場にとどまったが、打率.364(22打数8安打)をマークした。3月6、7日の欧州代表戦で「侍ジャパン」にも選出されるなど、高い期待を受けながらもなかなかプロ1号は出なかった。田村は「期待していただいた分、なかなかホームランを打てなかったので。お待たせしました!」と、声援を送り続けるカープファンに感謝を届けた。(Full-Count編集部)