◇米国女子◇Tモバイル マッチプレー presented by MGM Rewards 3日目(4日)◇シャドークリークGC (ネバダ州)◇6765yd(パー72)今週、初めてプレーした最終18番が渋野日向子の悔しい3日間を象徴していた。…

渋野日向子は3連敗でキャリア初のマッチプレー大会を終えた

◇米国女子◇Tモバイル マッチプレー presented by MGM Rewards 3日目(4日)◇シャドークリークGC (ネバダ州)◇6765yd(パー72)

今週、初めてプレーした最終18番が渋野日向子の悔しい3日間を象徴していた。「最後の方は振れてきていた」というティショットでしっかり距離を稼ぎながら、ショートアイアンを握った左足下がりからのセカンドをミス。危うく左手前のバンカーに落としかけ、花道から上って下るパターの寄せが届かない。微妙な距離のパーパットも決めきれず、アン・ナリン(韓国)に2ダウンで敗れ、グループステージ3連敗で大会を終えた。

前日の時点で決勝トーナメント進出の可能性が消えても、キャリア初のマッチプレーで何とか1勝をと気持ちを入れて臨んだ3戦目。9番(パー5)では果敢に2オンを狙い、グリーン右奥に外した後の寄せも傾斜を使ってバーディにつなげた。お互いにバーディでホールを引き分けるシーンは、ここまで2日間でなかなか見られなかった。

2連勝中だった相手をリードして折り返し、「途中まではいい戦いができていたのかなと思います」と言ったが、ポイントを獲得できなかった事実は受け止める。10番はセカンドのキャリーがわずかに足りず、難しいガードバンカーに落としてオールスクエアに。右ラフからグリーン奥のラフにこぼした11番ではアンにチップインパーでショートゲームスキルの高さを見せつけられた。

3日間を通して決めきれなかった

「(マッチプレーでも)結局、自分との闘いだなって思っちゃうくらい、自分自身が弱すぎる」。相手と駆け引きをする以前に、自らのことでいっぱいいっぱいだったと話す。「最後の方、ドライバーは開き直れたかなと思ったんですけど、そのほかに関しては全然開き直れてない感じ」。この日のマッチの中で飛距離も出ていたティショットに比べると、チャンスメークするショットのもどかしさ、18番のように短い距離を打ち切れないパッティングの苦しさをぬぐえないままだった。

17日開幕の「JMイーグルLA選手権」(カリフォルニア州エルカバレロCC)、翌週はメジャー初戦「シェブロン選手権」(ザ・クラブatカールトン・ウッズ)、それ以降も試合が続く。予選通過ゼロ試合(カットなしのホンダLPGAを除く)だった昨年同時期に比べれば、積み上げは実感できているはずでも、それを確信できる結果が欲しい。「(結果が出ていないのは昨年と)一緒なので。やることはたくさんあるし、頭の中も整理して、再来週に臨めるように」と、悔しさいっぱいでオープンウィークを迎える。(ネバダ州ラスベガス/亀山泰宏)