J2北海道コンサドーレ札幌DF高尾瑠(28)が、節目の一戦でホーム初白星をつかみ取る。ホーム・徳島戦(5日)に向けて4日、宮の沢で調整。5試合連続でフル出場中の高尾は、徳島戦のピッチに立てば、Jリーグ通算150戦に到達。2019年3月のデ…
J2北海道コンサドーレ札幌DF高尾瑠(28)が、節目の一戦でホーム初白星をつかみ取る。ホーム・徳島戦(5日)に向けて4日、宮の沢で調整。5試合連続でフル出場中の高尾は、徳島戦のピッチに立てば、Jリーグ通算150戦に到達。2019年3月のデビュー戦を含め、50試合、100試合と節目はいずれも引き分けに終わっている。今季まだない無失点を達成しての“初勝利”へ、攻守にわたって存在感を示していく。
節目試合でのホーム初勝利へ、笑顔の中にも高尾が闘志をのぞかせた。プロ1年目の19年3月10日、G大阪U―23の一員として戦ったJ3八戸戦から、積み重ねてきたリーグ戦出場試合は149。練習後に記者に伝えられ「全然知らなかった」とほほ笑んだ後、「勝ちたいですね」と口元を引き締めた。ただ自身の記録以上に、果たしたい目標がある。「守備の選手なので。無失点はまだ1回もないので、0で抑えたい」と8戦目での初完封を第一に思い描いた。
3バックの際はセンターバック右、4バックでは右サイドバックを務める守備のかなめ。しかし0―2で敗れた開幕の大分戦に「(岩政大樹)監督から求められていることを僕がそんなにできていなかった」と反省が残った。2戦目の熊本戦は控えに回った。その後、指揮官と直接話す機会があった際、心に刻まれた言葉があった。
「監督は『つながり』という言葉をよく口にする。近藤友喜やバビー(馬場晴也)ら、近くにいる選手との三角形のところは意識してやっている」。距離感を大事にしながら連係を深め、守備時のマークの受け渡しや好機を見極めての駆け上がりに、練習から注力してきた。「話してからは、やりやすさが出た。システムは4バックでも3バックでも変わらない」と、どんな状況にも対応できる、欠かせない存在へと返り咲いた。
デビュー戦は2―2、50試合目となった20年11月3日のC大阪戦は1―1、100戦目の22年10月1日の柏戦は0―0と、23年まで所属したG大阪での節目はいずれも引き分けに終わっている。「コンディション自体はいいし、守備のところも(個人的には)やれているかなとは思うので。今回は、チームを勝たせられるようなプレーができたら」。150戦目を最良の結果で終えるべく、右サイドで労を惜しまず、高尾が戦い抜く。(砂田 秀人)