フィギュアスケートのアイスショー「スターズ・オン・アイス」大阪公演は、5日から門真市の東和薬品RACTABドームで2日間行われる。4日は前日会見と公開リハーサルが行われ、元世界女王で2010年バンクーバー五輪銀メダルのプロスケーター・浅田…

 フィギュアスケートのアイスショー「スターズ・オン・アイス」大阪公演は、5日から門真市の東和薬品RACTABドームで2日間行われる。4日は前日会見と公開リハーサルが行われ、元世界女王で2010年バンクーバー五輪銀メダルのプロスケーター・浅田真央さん(34)が、初共演となる世界ジュニア3連覇の16歳、島田麻央(木下グループ)にオリンピアンの心構えを伝授。年齢制限で来年の冬季五輪には出られない後輩へ、「まお」の名前の由来にもなった偉大な先輩は30年フランス大会へ背中を押した。

 34歳の浅田さんが、次世代の「まお」へ“金言”を授けた。9年ぶりの出演となる「スターズ・オン・アイス」の前日会見。隣には、自身の名前が由来となった島田麻央が座った。憧れとの初共演に、緊張の面持ちで臨んだ16歳から受けた質問。真央先輩は、ハキハキと笑顔で答えた。

 島田「初めての五輪から金メダルを狙っていく気持ち。どういう風な気持ちを持って挑んでいたかを聞いてみたいです」

 浅田さん「一番最初の(10年バンクーバー)五輪は19歳。子どもの頃からの夢だったので緊張もしたけど、最初の五輪はすごく楽しかった思い出があります。初めての、初舞台の五輪は楽しんでもらいたいなと」

 島田にとって「まさか同じアイスショーに出られるとは。すごくうれしい。なかなか生で演技を見ることもできない。貴重な機会を、大切にしたい」と目を輝かせた今回の大舞台。浅田さんも「今回、お会いできるのをすごく楽しみにしていた」とほほ笑みかけた。

 境遇も似た2人だ。浅田さんの代名詞、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は島田も得意とする。06年、当時15歳だった浅田さんはグランプリファイナルで優勝するなど実績を積みながら、年齢制限でトリノ五輪の出場資格がなかった。島田も、26年ミラノ・コルティナ五輪は17歳未満の年齢制限のため出場できず。夢舞台は2030年フランス大会まで持ち越すが、真央先輩の言葉を胸に刻んだ。

 翌週に控える札幌公演まで全6公演。浅田さんは「今を輝くトップスケーターの皆さんとスペシャルな時間を過ごせることを、とても楽しみにしています」と胸を躍らせた。氷上で、後輩の最高のお手本となる。(大谷 翔太)

 ◆スターズ・オン・アイス ジャパンツアー大阪公演は5、6日の2日間。東和薬品RACTABドームで5日が2公演、6日が1公演行われる。12、13日は札幌市の月寒体育館で公演が行われ、12日が2公演、13日が1公演で開催される。