「プロレス・新日本」(4日、後楽園ホール) IWGPジュニアヘビー級選手権試合がハードコアマッチルールで行われた。王者エル・デスペラードが、クラーク・コナーズとの壮絶な血染めの死闘の末、37分53秒、ピンチェ・ロコ(ダブルアーム式の変形フ…
「プロレス・新日本」(4日、後楽園ホール)
IWGPジュニアヘビー級選手権試合がハードコアマッチルールで行われた。王者エル・デスペラードが、クラーク・コナーズとの壮絶な血染めの死闘の末、37分53秒、ピンチェ・ロコ(ダブルアーム式の変形フェースバスター)からの体固めで勝利。4度目の防衛に成功した。
後楽園ホールに悲鳴が上がった。反則なしのデスマッチ戦とあって、両者は序盤からパイプ椅子、竹刀、ゴミ箱とさまざまな凶器を用いたラフファイトを展開。また、場外戦では会場中で乱闘を繰り広げ、観客も逃げながら喝采した。試合後半にはエスカレートし、コナーズが持参した酒瓶を割って鋭利なガラス凶器と化したが、デスペラードはそれを奪い、逆に額を攻撃して流血させた。さらに、有刺鉄線を拳に巻き付けた2人は“高山善廣VSドン・フライ”状態でノーガードの殴り合いに。有刺鉄線を巻き付けたパイプ椅子での攻防では両者背中を激しく痛めた。終盤にはデスペラードがコーナー上段からコナーズを抱えたまま、場外に設置された机に向かって突っ込んで大ダメージを与えた。最後はリング内に戻ってピンチェ・ロコを決めて3カウントを奪取。互いに大の字になったが、中指を立てて健闘をたたえ合った。
場外では、目の前での死闘による恐怖で小さな女の子が泣き声を上げる一幕もあった。「デスペ!」コールに包まれたリング上でマイクを握ったデスペラードは、女児の方を向いて「大丈夫だったか?泣いてたか?ごめんな」と謝りつつ、「かっこいいな、アイツ(コナーズ)な。でも、俺みたいなアホでも輝けるんだよ。プロレスは最高だ。技術とか、カッコいいとか、飛べるとかも大事だが、本当にこういうおっかねえところなんだ。楽しいのも、キツいのも、おっかねえのも、みっともねえのも全部プロレスだ。全部ひっくるめて楽しんでくれ」と、矜持を込めて締めくくった。
また、試合後にはCMLLのテンプラリオがVTRで挑戦を表明した。