今週は阪神競馬場で大阪杯(芝2000m)が行われる。国内トップ級がドバイミーティングに参戦しているが、こちらも質の高いメンバーが揃った印象だ。ここでは、過去10年のうちGI昇格後の8年データからステレンボッシュとシックスペンスにフォーカスし…

今週は阪神競馬場で大阪杯(芝2000m)が行われる。国内トップ級がドバイミーティングに参戦しているが、こちらも質の高いメンバーが揃った印象だ。

ここでは、過去10年のうちGI昇格後の8年データからステレンボッシュとシックスペンスにフォーカスしたデータを取り上げる。

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■ステレンボッシュに「1.2.0.1」のプラス材料

デビュー以降、いまだ馬券外がないステレンボッシュ。1600~2400m、国内に海外、夏に冬とどんな条件でも大崩れのない超のつく安定株だ。約1年もの間勝利から遠ざかっている事実もあるなか、データが導いた結論は?

・前走馬券内から臨む4歳牝馬【1.2.0.1】

連対率に換算すると75%。牝馬が幅を利かせるレース傾向に、前走馬券内を掛け合わせることで信頼度は一気に跳ね上がる。

ステレンボッシュについて補足すると、同馬に騎乗するJ.モレイラは阪神芝重賞で【3.1.0.1】。仁川の舞台に対する騎手の好相性もまた追い風となりそうだ。海外勢を相手にマクリ一閃で見せ場を作った香港ヴァーズ3着は強い内容。2度目のビッグタイトル獲得は目前だ。

■シックスペンスに【0.0.1.10】の逆風

一方で、同じ4歳世代のシックスペンスには逆風が吹き荒れる。毎日王冠→中山記念と重賞連勝中。これまで示した小回り適性はステレンボッシュをも上回るものだが、今回ネックとなるのはローテーションだ。

・前走中山芝を勝利【0.0.1.10】

このなかにはブラストワンピース、エフフォーリア、ダノンキングリーと3頭の1番人気馬も該当。上位評価を受けた馬が複数いたにもかかわらず、連対すら叶っていない事実を偶然で済ませることはできないだろう。

本馬の近2走を振り返ると、いずれも開幕週の良好な馬場コンディションでの施行。高速決着への適性を示す反面、時計のかかるタフな馬場で一線級の相手と戦った経験がない点は気がかりだ。連続開催の阪神芝は土曜深夜~日曜朝にかけて雨の可能性あり。自身初の関西圏も含め、クリアすべきハードルは決して低くない。

◆【大阪杯2025予想/追い切り診断】シックスペンスを超える「S」の最高評価 遊び遊びでもラストは圧巻 強負荷可能になり「再び開花の予感」

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家 競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。