◇女子アマチュア◇オーガスタナショナル女子アマチュア 2日目(3日)◇チャンピオンズリトリート(ジョージア州) ◇6450yd(パー72)初出場の緊張とプレッシャーで初日68位と出遅れた倉林紅(くらばやし・こう)が、鮮やかに巻き返した。自…

大事な一日に自己ベストタイ「65」を叩き出した

◇女子アマチュア◇オーガスタナショナル女子アマチュア 2日目(3日)◇チャンピオンズリトリート(ジョージア州) ◇6450yd(パー72)

初出場の緊張とプレッシャーで初日68位と出遅れた倉林紅(くらばやし・こう)が、鮮やかに巻き返した。自己ベストスコアタイとなる「65」をマークして、通算1アンダー27位。カットライン上で、オーガスタナショナルGCの決勝ラウンドに滑り込んだ。

「今日はもうやるしかない」―。出だしから果敢にピンを攻めると決めていた。決意通り、出だし10番からバーディを奪い、13番からは3連続バーディ。前日はともに池が絡んでボギーを喫した3番(パー5)、4番も悪いイメージを振り払って「強気に攻めました」とパーを拾った。

初日不調だったショットを居残り練習で再調整した

初日「78」の要因は、ドライバーからアイアンまで左右に散らばったショットだった。東北福祉大出身で、バッグを担ぐ4歳上の兄・太聖さんの助言で「テークバックの時に手で上げる癖が出ていた」と気付き、急いで調整したのが奏功したという。4バーディで、2オーバーまで戻した前半は「惜しい(バーディ)パットもあって、もう少し伸ばしていける」。リーダーボードを見ながらカットラインを意識して折り返した。

5番、7番でバーディを奪い、予選通過まであと1打となって迎えた最終9番(パー5)。「フォローの風が吹いていて、兄とセカンドも攻めようと話した」と2打目を残り40ydまで運び、ピン奥1mにつけた。「手が震えました」というバーディパットを沈めて、自己ベストスコアタイの「65」に。「攻めるところで攻められた。3、4mのパーパットを打つところもあったけど、自信を持ってできた」と振り返った。

ビッグスコアを出せたのも、兄の一言が大きかった

実は初日のプレー後「(心が)折れていた」という。それでも、「兄から『諦めるなよ』って言ってくれて。その一言で“まだチャンスはある”って思えた。大きかったです」と立ち直った。「オーガスタナショナルGCは、グリーンの傾斜がすごいって聞いている。あしたの練ランでしっかり見て、あとは楽しみながらできれば」と言えるのも、最後まで諦めなかったからこそ。歯を食いしばった経験はきっと、支えになる。(ジョージア州エバンス/石井操)