J2北海道コンサドーレ札幌GK中野小次郎(26)が“古巣”との初対戦で今季初の完封を果たす。3日はホーム・徳島戦(5日)に向けて宮の沢で調整。3試合連続で先発中の2メートル守護神は徳島県出身で、中高の6年間は徳島のアカデミーに所属していた…

 J2北海道コンサドーレ札幌GK中野小次郎(26)が“古巣”との初対戦で今季初の完封を果たす。3日はホーム・徳島戦(5日)に向けて宮の沢で調整。3試合連続で先発中の2メートル守護神は徳島県出身で、中高の6年間は徳島のアカデミーに所属していた。「すごく楽しみな気持ちは他のチームよりもある。恩返しじゃないが、成長している姿を札幌サポーターだけでなく、徳島の方々にも見てもらうというだけでもすごくうれしい」。プロ5年目で初めて出場する可能性が高い一戦を心待ちにした。

 開幕からゴールマウスに立っていた菅野孝憲(40)が第4節の千葉戦(1●3)で脳しんとうを起こした影響で、続く秋田戦(3〇1)から中野がスタメンを張ってきた。同戦からの2連勝に貢献し「試合を重ねるにつれてパフォーマンスはだんだん右肩上がりになってきている」と好感触は得ているが、前節のホーム・甲府戦はセットプレーから失点し、0―1で敗れた。

 見せ場少なく終わった試合の敗因を「全員がゴール前で体を張るとか、もう一歩寄せるとか、意識の問題」と強い口調で振り返り「そういうところは次の試合からでも変えられる。僕からもアプローチしていきたい」と続けた。最後方から仲間を鼓舞し、2試合ぶりの白星につなげる。

 開幕から7試合、2勝5敗の勝ち点6で17位という結果に加え、無失点は一度もない。「岩政(大樹)監督になって、ゼロにこだわっていこうというのは言われてきているので。今回はゼロでいきたい」。思いを成就させ、再上昇ムードをつくる。(砂田 秀人)

  ◆中野 小次郎(なかの・こじろう)1999年3月5日、徳島県生まれ。26歳。徳島U―15、U―18から法大へ進み、3年時の19年10月に21年シーズンからの札幌加入が内定。特別指定選手として20年9月26日の神戸戦(0●4)でJデビュー。23年にJ2金沢に期限付き移籍し、昨季から札幌に復帰した。J1通算13試合、J2通算7試合出場。200センチ、90キロ。利き足は左。背番号21。