◇米国女子◇Tモバイル マッチプレー presented by MGM Rewards 初日(2日)◇シャドークリークGC (ネバダ州)◇6765yd(パー72)世界ランキング133位の西村優菜が、同6位のイン・ルオニン(中国)を3&2(…

西村優菜がプロ初のマッチプレーで最高のスタート

◇米国女子◇Tモバイル マッチプレー presented by MGM Rewards 初日(2日)◇シャドークリークGC (ネバダ州)◇6765yd(パー72)

世界ランキング133位の西村優菜が、同6位のイン・ルオニン(中国)を3&2(2ホールを残して3アップ)で撃破し、初出場のマッチプレー戦を価値ある白星で滑り出した。同3位のリディア・コー(ニュージーランド)に6&4で大勝した同140位のヒラ・ナビード(オーストラリア)に次ぐ、初日2番目の下剋上を達成した。

出だし6ホールで4アップと一気にリードする展開。「すごくいいプレーヤーで、難しい戦いになると思っていた。きょうに関しては、ちょっと(相手の)ミスが多かった。ちょっと運が良かったのもある」。同じフィールドで競い、手強さを十分に知っている相手へのリスペクトから謙虚に話すが、そのミスに付き合うことなくパーを拾ったからこそ序盤で主導権を握ることができた。

世界ランク6位のイン・ルオニン(左)を破った

朝は苦手とする寒さに加え、強風も吹き荒れるタフなコンディション。いずれも奪った3番と6番のパー4はアゲンストの風が強すぎて、1W→3Wとつないでもグリーンに届かせることができなかった。それでも、アプローチでしのいでパーセーブ。粘り腰で世界6位を追い詰めた。

折り返しの9番(パー5)では「ボールに泥がついていた」という3打目のウェッジショットが大きくショートして水しぶきを上げた。5打目の打ち直しもピンに絡められず、ストロークプレーならダブルボギーやトリプルボギーといったトラブル必至の状況。ただ、マッチプレーならこのホールを失うだけとなるため、切り替えやすい面はあるという。「キャディさんとも『半分しょうがないね』って話して。そこで(流れをいったん)切れるので」

ショットの不調が続いても粘り強く

今季予選カットのある試合では日米4試合とも週末に残れず、2月「ホンダLPGA」の50位が最上位フィニッシュともどかしい戦いが続いてきた。「久々に緊張感があるラウンドがすごく楽しかった」という言葉もシーズンの苦闘を物語る。持ち味のショットが乱れ、カットラインから引き離されている中でのラウンドでは、どうしても今後に向けたヒントを探すプレーにもなりがちだった。

「きょうもショットが良かったかと言われると、全然そうでもない。それでも(目の前のホールを)どうにかしなきゃいけない。決勝ラウンドをいいところで戦っているような緊張感でした」。毎ホールが勝負どころとなるフォーマットで高い集中力を発揮し、グループステージ突破へ最高のスタートを切った。(ネバダ州ラスベガス/亀山泰宏)