J2北海道コンサドーレ札幌MF田中克幸(23)が、屈辱を晴らすべく、ピッチ上で魂を見せる。17位の札幌は2日、ホーム・徳島戦(5日)に向け、宮の沢で調整した。2月27日に左膝外側側副靭帯(じんたい)を損傷した田中克が、フルコートで行われた…
J2北海道コンサドーレ札幌MF田中克幸(23)が、屈辱を晴らすべく、ピッチ上で魂を見せる。17位の札幌は2日、ホーム・徳島戦(5日)に向け、宮の沢で調整した。2月27日に左膝外側側副靭帯(じんたい)を損傷した田中克が、フルコートで行われた紅白戦に負傷後初めて参加。積極的にボールに関わり、6戦ぶり出場へアピールした。
開幕から2試合連続出場後、戦列を離れ「コンディションも徐々に上がってきて、ここからという中でけがして。最初は落ち込んだし、正直悔しかった」。当初は全治2か月と診断されるも、治療に専念し、1か月後の3月27日にフルメニューを消化できるまでになった。目指す徳島戦での復帰へ「死に物狂いで相手に食らいついて、勝たせられるように自分がやりたい」とプレー像をイメージした。
前節の戦いぶりに闘志がかき立てられた。観客席から見た3月29日の甲府戦(0●1)は、見せ場も少ないまま3戦ぶりに黒星を喫した。田中克は「あの試合に(お客さんが)お金を払う価値があったのかと。プロ選手である以上、何か価値を示さなきゃいけない」と語気を強めた。
同じ過ちを繰り返さないために「戦うところや球際などベースが足りていない。攻撃もバックパスが多すぎて何の怖さもない。戦術どうこうじゃなく、まずはベースの部分をどれだけできるか。そこを変えさえすればおのずと走れるし、クオリティの差で結果につなげられる」と戦う姿勢を呼び戻させ、流れを変える。
徳島戦は今季初めて、2戦連続ホームで戦うことができる。「僕たちは残留争いするつもりでやってはいない。戦う部分をすぐにしっかりと見せて、サポーターが一体となって戦ってくれるチームにならないと」。挽回の機会を無駄にしないために、田中克が準備を整えていく。(砂田 秀人)