「阪神1-7DeNA」(1日、京セラドーム大阪) 阪神はホーム開幕戦で逆転負け。連敗で勝率5割となった。元阪神監督で本紙評論家の藤田平氏が試合をチェックし、開幕4試合で15打数1安打、打率・067で、10三振と苦しむ佐藤輝に基本に立ち返る…
「阪神1-7DeNA」(1日、京セラドーム大阪)
阪神はホーム開幕戦で逆転負け。連敗で勝率5割となった。元阪神監督で本紙評論家の藤田平氏が試合をチェックし、開幕4試合で15打数1安打、打率・067で、10三振と苦しむ佐藤輝に基本に立ち返る必要性を説いた。
◇ ◇
今の佐藤輝はバッティングで一番大切なタイミングを合わせることができていない。
1-1の三回1死一、三塁はカウント2ボール1ストライクからの真ん中高めのカットボールを空振り。見逃せばボールだし、タイミングも遅れていた。ネクストバッターズサークルにいる時などに、イメージを描いて打席に入れていないのだろう。
スイングを見ると、右方向へ引っ張ることしか頭にないように見える。本塁打を打てる力があるのだから、強引に振ろうとしなくていい。相手が投げてきたコースに対して、素直にバットを出していけばいい。外角なら左方向へ、内角なら右方向へ。DeNAの先発・ジャクソンは速い球を投げてくるんだから、佐藤輝ならシンプルにバットを出していけばボールは飛んでいく。
DeNAのバッターを見れば、気づくこともあったと思う。3点を勝ち越した六回は球威がある才木に対して、各打者が無理せずコンパクトに打ち返していた。佐藤輝も3月のドジャース戦でスネルからホームランを打った時みたいに、コンパクトに打てればいいのだが。
今年はあまり右足を上げずに、捉える確率を上げる打撃フォームに改良しているようだが、まず自分に合っているかどうかが大切だ。やってみて合わないなら、元に戻してもいいと思う。
守備でもそうだが、調子が悪い時こそ基本に戻ることは鉄則だ。フリー打撃では右翼スタンドへ打球を運んでいたが、練習から引っ張ることをやめて、センターを中心とした逆方向に打ち返す練習をした方がいい。体が開いてしまうと逆方向には打てないから打撃フォームを見直せるし、タイミングを合わせることを意識して練習してもらいたい。