オリ育成1位の今坂は山足達也の知り合い…共闘のはずが現ドラで広島移籍 オリックスの育成ドラフト1位ルーキー、今坂幸暉(ともき)内野手(大院大高)が、現役ドラフトで広島に移籍した山足達也内野手に早期の支配下入りを誓った。「入団が決まってから『…

オリ育成1位の今坂は山足達也の知り合い…共闘のはずが現ドラで広島移籍

 オリックスの育成ドラフト1位ルーキー、今坂幸暉(ともき)内野手(大院大高)が、現役ドラフトで広島に移籍した山足達也内野手に早期の支配下入りを誓った。「入団が決まってから『一緒にオリックスで頑張ろう』と励ましてくださいました。移籍されてしまいましたが、支配下になっていい報告をしたいと思います」と表情を引き締めた。

 山足とはドラフト前からの知り合いだった。通っていた美容サロンが同じで、店の人から直接、紹介してもらったことがきっかけ。「プロ志望なんです。オリックスは好きな球団です」と伝えた今坂に、山足は「一緒にやれたらいいね」と言葉を返してくれた。

 昨年10月のドラフト会議でオリックスから育成1位指名。現在31歳の山足とは入団発表翌日の昨年11月30日の施設見学で再会し、「これから一緒に頑張ろう。しっかり面倒を見てあげるよ。ご飯にも行こう」と優しい声をかけてもらった。

 ところがその9日後、山足は現役ドラフトで広島への移籍が決まった。「オリックスにひとりも先輩がいなくて、高校からの知り合いもいない僕には、プロの感じがわからなかったのでショックでした」と今坂は明かす。

 昨年12月中旬、山足から食事に誘われた。「みんないい人ばかりだから、どんどん話しかけたらいいよ。とにかく、先輩の選手みんなが優しく、しっかりと面倒をみてくれるよ」。移籍に伴う準備などで忙殺される中、約束が果たせないまま移籍することはできなかったのだろう。山足の優しさに触れ、今坂は新たな世界に飛び込む不安を払拭できた。 

 昨年11月29日に大阪市内のホテルで行われた入団発表で、今坂は「1年目から支配下登録をしていただき、1軍の舞台に立って将来はオリックスを代表するような選手になりたい」と決意表明した。同校の先輩には206勝193セーブを挙げた球界のレジェンド、江夏豊氏がいる。「並び、追い越せるような選手になっていければ」と、18歳は大きな飛躍も誓った。(北野正樹 / Masaki Kitano)