NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25ディビジョン2 第10節2025年3月29日(土)14:30 江東区夢の島競技場 (東京都)清水建設江東ブルーシャークス 20-14 レッドハリケーン…
NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
ディビジョン2 第10節
2025年3月29日(土)14:30 江東区夢の島競技場 (東京都)
清水建設江東ブルーシャークス 20-14 レッドハリケーンズ大阪
青年は大志を抱き、二つの門を叩いた。清々しさと初々しさの男が夢見る桜のジャージー
社員として仕事を続けながらラグビー日本代表を目指す、清水建設江東ブルーシャークスの藤岡竜也選手
あいにくの厳しい寒の戻りと雨天の下、江東区夢の島競技場で行われたディビジョン2第10節。ホストチームの清水建設江東ブルーシャークスは、20対14でレッドハリケーンズ大阪に勝利した。
この日、プレーヤー・オブ・ザ・マッチを受賞したのは、近畿大学からアーリーエントリーで加入した、藤岡竜也。リーグワンデビューを果たした第6節では、後半16分からの途中出場ながら、いきなり同39分にトライを取ってみせた。第7節に出場はなかったが、第8節には初先発、第9節にも先発してトライを取っている。今節も続いて先発し、6対7で折り返していた後半7分にトライ。勝利に向かう大きなスコアだった。
4月からは、清水建設株式会社に入社する。配属先は研修期間のあとに本人の希望も加味して決まるそうだが、本人の現在の希望は営業職だそうだ。ラグビーと仕事の両立は、チームの先輩たちからも「慣れるまで大変だと聞いています」。
記者からの質問には、頷きながら真剣に耳を傾ける。デビューから日も浅く不慣れな取材対応に、ときおり身振り手振りや笑顔を見せつつ誠実に答えた。初々しい懸命な姿勢が印象的だった。この試合に向けては、これまでの試合で反省していた「フィフティ・フィフティのプレーをしないよう、紙に書いて、何度も復唱していました」。実に清々しい、愚直なまでのひたむきさだ。
この様子であれば、試合でトライを取るだけでなく、営業成績を取れるスーパーゼネコンのプレーヤーにもなっていけるのかもしれないが、藤岡の目標はラグビーで「日本代表になる」ことだ。自身がイメージするのは、「スピードがあって強い、スキルフルでディフェンスでも強い。ジェシー・クリエル選手(横浜キヤノンイーグルス)やディラン・ライリー選手(埼玉パナソニックワイルドナイツ)のような」プレーヤーだ。
その目標とするところには「まだまだ全然足りないので」と少し照れ笑いし、まっすぐな目で話す。「とにかくまずは、仕事をしながらでも(トレーニングを欠かさず)フィジカル面を維持していきたい。また、今日の試合もフィードバックして、一つひとつの試合を重ねていくことで成長していければ、いつかは(日本代表に)なれると思っています」。
リーグワンと社会人、二つの新しい門を叩き、飛び込んだ。青年は大志を抱き、これから多くのことを学びながら、日の丸を背負うに相応しい選手へと成長してゆく。
(前田カオリ)
清水建設江東ブルーシャークス
清水建設江東ブルーシャークスの仁木啓裕監督兼チームディレクター(左)、ジョシュア・バシャム ゲームキャプテン
清水建設江東ブルーシャークス
仁木啓裕監督兼チームディレクター
「はじめに、開催にあたり多くの方々にご尽力いただきまして、ありがとうございました。
本日の試合は、本当に勝ててホッとしたというところです。前回レッドハリケーンズ大阪さんに悔しい負けをして、それからいろいろと学ばせていただいて、なんとか今日夢の島で勝ちたいと頑張ってきましたけども、今回勝たせていただいて、うれしいなという一言です。ただ、反省すべきところはたくさんあると思っています。次を見据えて反省することも多くあるかもしれませんが、1週空きますし、次は(吉廣広征)ヘッドコーチの古巣のNECグリーンロケッツ東葛戦なので、そこに備えていきたいと思います。ありがとうございました」
──前節は多くの失点を喫して敗れましたが、この試合では相手の攻撃を2トライに抑えました。どのような準備をされましたか。
「前回の負けは負けで、もちろん自分たちで受け止めなきゃいけない部分があったのかなと思いますが、そこで悲観することや、ネガティブになるのをコーチ陣からは『やめよう』と(伝えました)。私も月曜日にミーティングするんですけど、そのときの言葉というのは、結構気をつけながら話したのを覚えています。『やっぱり気持ちだ』、と。ここで一喜一憂している場合でもないし、下を向いていても絶対に勝てない。ラグビーに関してはメンタルスポーツなので、ネガティブになったら絶対に勝てないですから、もう気持ちのみということは選手に伝えました。
ディフェンスのところは、今日は一歩でも勇気を持って前に踏み出そうということを伝えましたけれど、そういったところはしっかり実行してくれたなと思います。ただ、最後のトライは余計だったかな、と。次の試合への反省とします」
──プレーヤー・オブ・ザ・マッチは、アーリーエントリーの藤岡竜也選手が受賞しました。評価を教えてください。
「まだ大学生という括りになると思いますが、物怖じせず、しっかりやってくれています。一戦一戦、日々、成長しようという姿が練習中にも見えていますので、そういうところは私自身も見習わなければいけないと思います。末恐ろしいというか、まだ大学を卒業してすぐでこのパフォーマンスですから、このチームに入ったことを後悔させないためにも、われわれコーチ陣も彼を成長させる役割を果たしながら、日本代表を目指してほしいなと思います」
清水建設江東ブルーシャークス
ジョシュア・バシャム ゲームキャプテン
「やっぱりすべては準備の賜物かと思います。この試合は、悪天候になる予報でしたし、今季初めて雨の中で濡れた状態での試合になることを想定していましたので、その想定した上での準備をうまく実際のプレーで実行できたことが勝因だと感じています」
──この試合では、ゲームキャプテンを務められました。感想をお願いします。
「普段、キャプテンを務めている白子雄太郎選手は、本当に素晴らしい選手だと思います。自分は、白子キャプテンと同じようにはできないので、(バイスキャプテンを務める)尾﨑達洋選手やほかの選手に頼りながら、なんとかゲームキャプテンを務めました。
前回の試合では、試合後に(チームとして)感情的になってしまった部分はありましたが、仁木監督も話していたとおり、先を見ずに1試合1試合に臨むというところにフォーカスし、チームを引っ張ることを意識しました」
──プレーヤー・オブ・ザ・マッチは、アーリーエントリーの藤岡選手が受賞しました。どんな選手でしょうか。
「本当にいつも頑張って練習に取り組んでいます。まだ若いですが、本当に頑張り屋さんで、私も学ぶべきところがたくさんあります。才能のある選手なので、今後の活躍が楽しみな選手です。グラウンドでは、まだ自由なプレーを忘れずに、自分なりのプレーをもっているのが印象的です。今後もそういったプレーで引っ張っていってほしいと思います」
レッドハリケーンズ大阪
レッドハリケーンズ大阪の松川功ヘッドコーチ(左)、茂野洸気バイスキャプテン
レッドハリケーンズ大阪
松川功ヘッドコーチ
「試合開催に際してご尽力いただきました清水建設江東ブルーシャークス(以下、江東BS)の皆さま、ラグビー協会の皆さま、レフリーの皆さま、ありがとうございました。また、天候が悪い中でもたくさんの方が見てくれている中で試合ができたことも良かったと感じています。
今回は、タフなゲームでロースコアになりました。取るべきところで取り切れなかったところに関しては、相手のプレッシャーを感じていたと思います。前節での反省から修正しようと取り組んできたことに関しては、改善が見られてきていますので、シーズンはまだ続きますし、この敗戦を糧にしてまた成長を重ねられるようにしていきます」
──3月は4週連続で試合がありました。3月全体を振り返って、向上させていきたいと感じている部分があれば、教えてください。
「4連戦でしたので、チームとしてはかなり疲労もあったと思います。3月はブレイクダウンのところに課題があると感じたので、しっかりこだわり、取り組んできました。今日は一度もありませんでしたが、前回の試合ではブレイクダウンでターンオーバーすることができていました。敗戦を受け止めることは苦しいことですが、自分たちが成長しているところは見つけていきたいと思っています。すべてが悪いわけではないので、一歩ずつ前進したところをさらに良くしていきます。そういったところを起点として自分たちのゲームにしていけるように、4月のゲームに向けて、向上させていきます」
──途中出場で、アーリーエントリーの川村祐太選手がファーストキャップを獲得しました。評価をお願いします。
「キャリーは、やはり思い切り良くいってくれていました。そこはチームとしても、ポジティブな部分です。そのプレーは、彼自身の自信にもなったと思います。こういった若い選手が挑戦する機会を得られたことは、チームとしてポジティブなことですので、4月以降も引き続きチームとして成長していきます」
レッドハリケーンズ大阪
茂野洸気バイスキャプテン
「試合の開催にあたりまして、たくさんの方にご尽力いただいたかと思います。ありがとうございます。江東BSの皆さま、レフリーの皆さま、ありがとうございました。
こういった天候でしたので、キックが多い難しいゲームになりました。6点差での敗戦ということで、勝ち点を1ポイント得ることができました。それは前向きに捉えたいと思っています。3月の4試合は、すべて負けてしまいました。松川ヘッドコーチも話していたとおり、敗戦をしっかり受け止めた上で一歩ずつ成長し、次の試合は(花園近鉄ライナーズとの)大阪ダービーですし、しっかり勝ち切れるよう準備していきます」
──前節はウォーターブレイクを設けるほどの気温でしたが、今日は風雨があり気温は5度でした。なにか気を付けようとしたところはありましたか。
「天候が雨でしたので、キックを多く使うことは事前に話していました。その中で、良いキックも良くないキックもあるでしょうが、しっかりチェイスすることで結果的に良いキックとなることもあります。しっかりチェイスしていこうと話しましたが、まだ全力で上がり切れていなかったり、戻り切れていなかったりしたと感じています。
寒さに関しては、試合後のいまが本当に寒くて震えています(笑)。みなさんも風邪を引かないよう、気を付けてください」
──次節は、大阪ダービーです。クラブとして観客数にも目標を設定し、準備しているようですが意気込みを聞かせてください。
「本当にクラブのスタッフが頑張って準備してくれています。選手たちもまた区民アンバサダー活動などを通じて準備に取り組んでいて、目標達成に向けてチーム一丸となっています。目標は、観客数1万人超えと勝利すること。試合まであと2週間ありますので、両方の目標が達成できるよう準備していきます」