【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】◆血統で振り返る高松宮記念【Pick Up】サトノレーヴ:1着 ロードカナロア産駒はダノンスマッシュ、ファストフォースに次いで高松宮記念3勝目。中京が新コースになった2012年以…

【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆血統で振り返る高松宮記念

【Pick Up】サトノレーヴ:1着

 ロードカナロア産駒はダノンスマッシュ、ファストフォースに次いで高松宮記念3勝目。中京が新コースになった2012年以降では種牡馬別の単独トップです。ロードカナロア自身も2013年に勝っています。

「ロードカナロア×サクラバクシンオー」というスプリントチャンピオン同士の配合は大成功しており、サトノレーヴのほかにファストフォース、テイエムトッキュウ、キルロード、サンキューユウガなど、コンスタントに活躍馬が誕生しています。連対率35.4%、1走あたりの賞金額505万円、という数字は、総出走回数が300回に達しようとする配合としては異例の好成績。ロードカナロア産駒全体は連対率19.6%、1走あたり236万円なので、この配合の優秀さがお分かりいただけると思います。中京芝1200mに限ると[5-5-4-9]。勝率21.7%、連対率43.5%、複勝率60.9%と驚異的。高松宮記念でも好成績を挙げており、ファストフォース1着、キルロード3着という成績があります。前者は12番人気、後者は17番人気ですから、好走して当然の馬が好走したわけでもありません。

 サトノレーヴの半兄ハクサンムーンは当レースに4回出走し、勝てはしなかったものの2着、3着と好走経験があります。母チリエージェはセントウルS(GIII)5着馬で、繁殖牝馬として優れた能力を発揮しました。

 サトノレーヴは日高町の白井牧場の生産馬。同牧場の社長だった白井岳さんは、残念ながら昨年4月に47歳の若さでお亡くなりになりました。19歳でオリンピック代表となった障害飛越のエキスパートで、分け隔てなく人に優しい紳士でもありました。サトノレーヴの晴れ姿をご覧いただけなかったのが残念です。

◆血統で振り返る毎日杯

【Pick Up】ファンダム:1着

 父サートゥルナーリアにとって初の重賞勝ち馬となります。JRAの重賞勝ち馬を出した新種牡馬は、タワーオブロンドン(パンジャタワー)、アドマイヤマーズ(エンブロイダリー)、モズアスコット(ファウストラーゼン)に次いでこの世代4頭目です。

 サートゥルナーリアは現役時代に皐月賞、ホープフルSなどを勝ちました。兄のエピファネイア、リオンディーズがすでに種牡馬として結果を出しているので、産駒がデビューする前から生産界での評価も高かったのですが、期待にたがわぬ活躍ぶりを見せています。この世代の種牡馬別獲得賞金は、キズナ、エピファネイアに次いで第3位です。

 母ファナティックは1勝馬。2代母グレイトフィーヴァーはフランスからの輸入馬で、ヴェローナシチー、シャルール、シュペルミエール、モンドデラモーレ、カニキュル、アーデントといった活躍馬が出ています。重賞を勝ったのはファンダムが初めて。「母の父ジャスタウェイ」はこれまで目立った活躍がなく、芝よりもダートの成績が良かったのですが、ファンダムという芝向きの大物が現れました。評価が変わっていきそうです。

 サートゥルナーリアの父ロードカナロアと、ジャスタウェイの父ハーツクライはニックスの関係にあり、直接の組み合わせでは国内外で7頭の重賞勝ち馬が出ています。サートゥルナーリア産駒の牝馬の代表格であるコートアリシアンは母の父がハーツクライ。ファンダムと同じくこのニックスを踏襲しています。