鹿児島県奄美大島で強化合宿している陸上女子やり投げの五輪金メダリスト北口榛花(27)=JAL=が27日、報道陣に練習を…

 鹿児島県奄美大島で強化合宿している陸上女子やり投げの五輪金メダリスト北口榛花(27)=JAL=が27日、報道陣に練習を公開した。今季は5月に中国である世界最高峰のダイヤモンドリーグでシーズンインする計画で、練習では入念にフォームをチェックするなどして初戦に備えていた。

 北口選手はこれまで海外で合宿していたが、自分でトレーニングをコントロールしたいと、今季は国内合宿を選択。温暖で練習環境が整っており、2022年に来島した経験もある奄美市で21日から合宿に入っている。公開練習前日には市内のホテルで会見し、「今年はアジア記録を更新したい。更新できる位置にいるはずなのに更新できていない」と目標を掲げ、「9月の世界陸上では表彰台の一番高いところで国歌を聞く、特別な空間を日本の皆さんと分かち合いたい」と力強く語った。合宿は4月上旬まで。

 公開練習では、体をほぐすウオーミングアップから、ハードルを使ったトレーニング、午後からやりを投げる練習を続けた。トレーナーが撮影したフォームの動画を見ながら、何度も投げ方をチェック。海外にいるコーチとも連絡を取りながらの練習で、奄美大島合宿の目標の自分のスタイル、方向性を作るための投てきを繰り返していた。

 北口選手は北海道出身。高校からやり投げを始め、22年夏の世界選手権で銅メダルを獲得。23年の世界陸上で女子フィールド種目では日本人初の金メダル、24年のパリ五輪でも金メダルを獲得している。(エリアリポーター・神田和明)