ボクシングのＷＢＯアジア・パシフィック＆東洋太平洋ウエルター級王者でＷＢＯ世界同級２位の佐々木尽（２３）＝八王子中屋＝が２９日（日本時間３０日）、米国ラスベガスで開催されたＷＢＯ世界同級タイトルマッチを視察。王座を防衛したブライアン・ノー…

　ボクシングのＷＢＯアジア・パシフィック＆東洋太平洋ウエルター級王者でＷＢＯ世界同級２位の佐々木尽（２３）＝八王子中屋＝が２９日（日本時間３０日）、米国ラスベガスで開催されたＷＢＯ世界同級タイトルマッチを視察。王座を防衛したブライアン・ノーマンＪｒ．（２４）に対し、漢字で書かれた「挑戦状」を手渡しして対戦を直談判することに成功した。

　試合は王者がＷＢＯ１３位の挑戦者デリック・クエバス（プエルトリコ）を豪快なＫＯで退けた。佐々木はリングに上がることはできなかったものの、現地メディアの取材を受けている王者に果敢にアタック。自身が用意した挑戦状の英語を読み上げ、「チャンピオン、おめでとうございます。私は佐々木尽です。日本で初のウエルター級の世界王者になる男です」と自己紹介し、「少し時間をおいて、偉大な王者であるあなたに挑戦したい」などと訴えた。

　異例の直談判で度胸を見せた佐々木は所属ジムを通じ、「ウエルター級世界タイトルマッチで勝利したブライアン・ノーマンＪｒ．選手に挑戦状を渡させていただきました。試合内容もすごく良く、パワー、スピード、テクニックも素晴らしく見事なＫＯ勝利でした。相手のクエパス選手も序盤から映像よりもこれは強そうな選手だという印象でどうなんだろうと思ったところサクッと決めていて、さすがだなと思いました。ただ、もし（自分との）試合が実現したら勝てる、倒せるというイメージができたので、決まってくれることを祈るばかりです。そして、このような状況をつくって下さった関係者の方々に感謝の気持ちでいっぱいです。試合決まりますように」とコメントを寄せた。

　ウエルター級で日本初の世界王者を目指している佐々木は、今年中の世界初挑戦の機運も高まっている。この後もラスベガスに残り、４月終盤までスパーリング合宿を行いながら、世界戦実現に向けた準備を行う。