(30日、第97回選抜高校野球大会決勝 横浜11―4智弁和歌山) 横浜(神奈川)が19年ぶり4度目の選抜大会制覇を達成し…
(30日、第97回選抜高校野球大会決勝 横浜11―4智弁和歌山)
横浜(神奈川)が19年ぶり4度目の選抜大会制覇を達成した。春夏の甲子園大会で通算6度目の優勝となる。
打撃を引っ張ったのが、主将の阿部葉太(3年)だ。
大リーグ・ドジャースの大谷翔平をお手本にしているというノーステップ打法が特徴の3番打者。沖縄尚学との2回戦では本塁打を放ち、前回優勝校の健大高崎(群馬)との準決勝でも2打点を挙げた。
30日の決勝でもチームを引っ張った。1―1で迎えた三回裏、1死二、三塁から左翼線に2点適時二塁打を放ち、3―1と勝ち越した。
中堅での守りでも、六回2死三塁の場面でヒット性の当たりをダイビングキャッチし、ピンチを切り抜けた。
「あそこで得点をされてしまうと、完全に流れが向こうに行ってしまうと思っていた。六回の守備でリズムを作れたのは本当によかったと思います」
主将になったのは、代替わりする前の昨年5月のことだった。
前のチームでは当初、1学年上の椎木卿五が主将を務めていた。しかし、昨年5月。村田浩明監督は「椎木はプレーに集中してほしい」と主将を交代することになった。
新たな主将に選ばれたのが、下級生の阿部葉だった。全国から優秀な選手が集まる横浜では、最高学年以外の主将は異例だった。
先輩に指示することは簡単ではなかったという。「(主将に決まり)びっくりした。はじめは先輩とどう接したらいいかわからなかった」
だが、椎木の姿勢を見るうちに、弱音を吐かない、自分が先頭に立つといった主将としてのあるべき姿が、徐々にわかってきたという。
迎えた昨夏の神奈川大会決勝。東海大相模に試合の終盤までリードを保ったが、八回に4点を奪われ、逆転を許した。一昨年に慶応との決勝に続き、2年連続となる終盤での逆転負け。「自分たちの力が足りなかった。3年生に力を貸せず、情けなかった」
新チームでも主将を担った。
最初のミーティングで定めたスローガンは「横浜1強」だ。「もう、どこにも負けたくない」という思いを込めた。
その言葉通り、昨秋からチームは公式戦で20戦無敗で選抜大会の頂点へと駆け上がった。
試合終了後のお立ち台。阿部葉は「まだゴールではないと思っている。けど、春に向けて、秋の神宮大会が終わってからやってきたことが報われてすごくうれしいです」。
次の目標は、横浜にとっては松坂大輔さんらがいた1998年以来となる甲子園春夏連覇だ。(中嶋周平)