西川は開幕戦の好プレーでファンを沸かせた(C)産経新聞社 いよいよ開幕したプロ野球で、出だしを沸かせたのがルーキー野手たちだった。3月28日の開幕戦、最も輝きを放ったのはロッテのドラフト1位・西川史礁だ。【動画】西川史礁が攻守に躍動!開幕戦…

西川は開幕戦の好プレーでファンを沸かせた(C)産経新聞社

 いよいよ開幕したプロ野球で、出だしを沸かせたのがルーキー野手たちだった。3月28日の開幕戦、最も輝きを放ったのはロッテのドラフト1位・西川史礁だ。

【動画】西川史礁が攻守に躍動!開幕戦で魅せたプロ初補殺&プロ初安打、初打点を見る

 華麗な守備から流れをつくった。敵地でのソフトバンク戦の4回2死一、二塁。周東佑京のレフト前への打球を素早く処理すると、本塁へダイレクトのストライク返球。二塁走者を刺してプロ初補殺をマークした。

 そこからの6回の打席だった。相手の開幕投手・有原航平に5回までは一人の走者も出せないパーフェクト投球を許して封じ込まれていた。先頭の高部瑛斗を皮切りに攻勢に出て1点を返して同点に。なおも無死一、三塁で西川がレフト前へ鮮やかな勝ち越しの適時打をはじき返してプロ初安打、初打点。この回一気に6得点を奪い逃げ切り、記念の一打が決勝打となった。

 負けじと楽天のドラフト1位・宗山塁も存在感を示した。敵地でのオリックスとの開幕戦。宮城大弥に7回までパーフェクト投球を許していたが、8回に1点を返して1点差に迫った。そして9回1死三塁、相手守護神マチャドから宗山が値千金の一振り。土壇場で同点に追いつくライト前へのタイムリーで、こちらもプロ初安打初打点をマークした。

 開幕スタメンをつかんだルーキーは2人だけではない。西武のドラフト2位・渡部聖弥は本拠地での日本ハム戦にクリーンアップの「5番・左翼」で出場すると、5回に左前打、7回に中前打と2打席連続安打でマルチ安打を記録。零封負けしたチームにあって一人気を吐いた。

 開幕2戦目も渡部は続いた。再び5番に座り、1点を追う8回1死一、三塁で打席へ。杉浦稔大のカットボールにバットを折られながら三遊間を破り、開幕戦での宗山のように土壇場で同点に追いつくタイムリーを放った。

 この試合では延長10回の守備で郡司裕也の打球を見失うミスを犯し、結果的に勝ち越しを許すきっかけとなった。押しも押されもせぬ名手として入団した宗山も、開幕2戦目には遊撃守備でプロ初失策を犯した。いずれも課題は当然ついてまわりながらも、3人とも開幕から2戦連続で安打を放った。ルーキーたちにとって、まずは打席で結果を積み重ねていくことが、定位置確保への近道と言える。

 例年ならば開幕ローテーション入りしたルーキー投手が、開幕直後は話題をさらうことが多い。だが、今年は即戦力野手たちが熱い。今後の新人王争いへ向けて、パ・リーグの3人のルーキーたちは順風満帆な滑り出しとなった。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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