「広島2-3阪神」(29日、マツダスタジアム) 敵地マツダで鮮やかな逆転勝ちを収めた。開幕2連勝発進は、リーグ優勝した2023年以来2年ぶり。「取りたいゲームを取れましたね」。接戦を制した阪神・藤川球児監督はホッと息をついた。 勝利への執…

 「広島2-3阪神」(29日、マツダスタジアム)

 敵地マツダで鮮やかな逆転勝ちを収めた。開幕2連勝発進は、リーグ優勝した2023年以来2年ぶり。「取りたいゲームを取れましたね」。接戦を制した阪神・藤川球児監督はホッと息をついた。

 勝利への執念をタクトに込めた。3-2の七回、先頭・坂本が内野安打で出塁すると、続く木浪にバントを命じた。ネクストでは原口が素振りで備えている。1死二塁に好機が拡大。一気に畳みかけたいところで、藤川監督は代打策ではなく、石井を打席に立たせた。結局、追加点を奪えなかったが、この采配には“球児の考え”があった。

 「打つべき選手が打った試合は取らないといけないという思いがすごく強い。4番が打ってますから。大切にしないといけない。チームを乗せるという部分では、石井もよく頑張ってくれた」

 1点を追う六回に森下が逆転2ラン。今季から新4番に指名した主砲に一発が飛び出し、絶対に落とせない一戦だった。終わってみれば、中継ぎ5人を投入しながら桐敷は温存した形に。「ブルペン陣がつないで勝利を取ってきたというのは非常に大きい」。かつてブルペンを束ねた指揮官は誇らしげだった。