「オリックス4-5楽天」(29日、京セラドーム大阪) 手渡されたウイニングボールを、楽天・三木監督はうれしそうにもらった。昨年10月、5年ぶりに指揮を執ることを決断し、開幕2戦目で接戦を制した初白星。「選手たち全員が勝利に向かっていい姿で…
「オリックス4-5楽天」(29日、京セラドーム大阪)
手渡されたウイニングボールを、楽天・三木監督はうれしそうにもらった。昨年10月、5年ぶりに指揮を執ることを決断し、開幕2戦目で接戦を制した初白星。「選手たち全員が勝利に向かっていい姿でやってくれてた。今日に関しては特に言うことありません」。選手らを褒め、“破顔一勝”だ。
終盤に中継ぎ陣がつかまり、延長戦へ突入。28日の開幕戦では最後ベンチに野手が1人しか残っていない総力戦に敗れたが、この日も接戦で耐えた。延長十回、阿部&鈴木大の連続適時打で3点を勝ち越し、内が2失点も最後は踏ん張りプロ初セーブ。全員でつかんだ初勝利だった。
20年に1年間指揮を執るも、将来の常勝チーム作りを見据えて21年からは2軍監督として支えた。楽天のユニホームに袖を通し今年で7年目。選手らを長く見てきた財産に経験が加わり、20年11月6日・西武戦以来1604日ぶりとなる再出発の1勝を手にした。
開幕戦前には応援団に会い、直接感謝を伝えた。チーム、ファン全員で立ち向かう25年シーズンの幕開け。試合後にはプロ初セーブを挙げた内へ、「(記念の)ボール、欲しい?」と笑う。選手を守り、ともに戦う指揮官が新たな船出を切った。