「広島0-4阪神」(28日、マツダスタジアム) ピンチをしのぎ、ほっとした表情で仲間たちとハイタッチを交わす。堂々とプロとしての第一歩を踏み出した。広島のドラフト3位・岡本駿投手(甲南大)がプロ初登板で1回1安打無失点の好投。「緊張はあり…

 「広島0-4阪神」(28日、マツダスタジアム)

 ピンチをしのぎ、ほっとした表情で仲間たちとハイタッチを交わす。堂々とプロとしての第一歩を踏み出した。広島のドラフト3位・岡本駿投手(甲南大)がプロ初登板で1回1安打無失点の好投。「緊張はありました」と初々しく振り返った。

 4点ビハインドの九回に出番が訪れた。先頭の木浪は矢野の好守に救われ、遊直。続く村上からプロ初三振を奪う。近本には浮いたツーシームを左前に運ばれるも、中野を左飛に打ち取り、役目を終えた。

 この日は、甲南大野球部の谷口監督とコーチ、大学時代の友人6人が観戦に訪れていた。お世話になった人たちが見守る前で、恩返しとなる力投を披露し「投げられて良かったです」と頬を緩めた。

 新井監督は開幕戦でのデビューを「大したものだね」と評価。「開幕戦の大観衆の中で、ストライクゾーンに投げ込めるわけだから」と強心臓ぶりに合格点を与え、目尻を下げた。

 プロとして上々のスタートを切ったが反省も忘れない。「真っすぐの走りは良かったんですけど、ツーシームがちょっと抜けていたので、それをしっかり低めに投げられるようにしたい。チームを勢いづかせられるような投球を見せたい」と岡本。大学入学後から本格的に投手に転向した異色の経歴を持つ右腕。成長が止まらない22歳が、強力なブルペン陣の中で輝きを放っていく。