ロハス(左)の問題行動を世間に打ち明けたチゾムJr.(右)。(C)Getty Images メジャーリーグで驚きの暴露が波紋を広げている。 発信者となったのは、ヤンキースに所属するジャズ・チゾムJr.だ。現地時間3月26日に米メディア『Th…

 

ロハス(左)の問題行動を世間に打ち明けたチゾムJr.(右)。(C)Getty Images

 

 メジャーリーグで驚きの暴露が波紋を広げている。

 発信者となったのは、ヤンキースに所属するジャズ・チゾムJr.だ。現地時間3月26日に米メディア『The Athletic』で「彼は僕に芸術性を見出さなかった」と告白。現在ドジャースに所属するミゲル・ロハスからマーリンズ時代に受けていた“仕打ち”を赤裸々に明かしたのだ。

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 若くしてメジャーデビューを飾ったチゾムJr.は、たしかにひときわ目立つ存在ではあった。ド派手な柄のスパイクに、金色のネックレスなどを着用し、奔放な発言も一度や二度ではない。そんな球界きっての“自由人”の存在は、ベテランの域にあったロハスからすれば、快く映らなかったのかもしれない。

 ゆえに事件は起きた。チゾムJr.いわく、ルーキーだった20年にショッキングな仕打ちを受けていた。

「彼の目に映った俺は自分の立場をわきまえないド派手な新人だった。そこで、彼は買ったばかりの試合用の特注スパイクをハサミで切り刻んだり、サブのスパイクも牛乳を注がれて台無しにされた」

 もっとも、20~22年の3年間、マーリンズでチームメイトだった2人の遺恨は以前から明るみにはなっていた。昨年10月には、やはりチゾムJr.が「球団は彼をリーダーとして見ていたけど、リーダーに適した人物ではなかった」と痛烈な批判を展開。ロハスから小言を頂戴していた事実も伝えられていた。

 当時を知る関係者が「子どもじみたいじめ」と明かした今回の暴露に対し、当のロハスは米スポーツ専門局『ESPN』で「クラブハウスで何が起こったかを公表する人もいる」と強調。「自分にも言い分はあるが、プロとしてクラブハウス内に留めておくつもりだ」とし、あくまで事を荒立てないよう静観を貫いている。

 ただ、今回判明した行為は「イジメ」と捉えられてもおかしくない。「こんなこと言いたくないが、野球は白人のスポーツだ」と訴えかけたチゾムJr.の主張もあり、米メディアでも35歳のベテランに対する逆風は強まっている。

 米スポーツ専門局『CBS Sports』のニック・ステリーニ記者は「精神的にどうかしている行動だ」と糾弾。さらに米メディア『Out Kick』は「ドジャースで日本人スターたちとともにクラブハウス内でのリーダーシップが称賛を集めているロハスがターゲットとなったことは注目すべきだ」と指摘した。

 昨オフには愛着のあった背番号(11番)を移籍してきた佐々木朗希に譲ったロハスは「僕が譲ることで、彼の決断が少しでも楽になるならそれでいい」と明言。日本人ルーキーのサポート役を買って出る姿は日本でも大きな反響を呼んでいた。それだけに今回の過ちは、過去の出来事とはいえ驚きを隠せない。

 まさに“犬猿の仲”となっているロハスとチゾムJr.の遺恨は、今後にさらに深まっていきそうである。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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