「広島0-4阪神」(28日、マツダスタジアム) 阪神・佐藤輝明内野手(26)が初回1死一塁で、12球団最速となる2ランを放った。藤川球児監督(44)の初陣で、勝利をプレゼントする鮮やかなアーチ放った大砲。その“変化”を近くで見守るスタッフ…
「広島0-4阪神」(28日、マツダスタジアム)
阪神・佐藤輝明内野手(26)が初回1死一塁で、12球団最速となる2ランを放った。藤川球児監督(44)の初陣で、勝利をプレゼントする鮮やかなアーチ放った大砲。その“変化”を近くで見守るスタッフが証言した。
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選手として、人間としても成長する姿に驚かされた。長年、佐藤輝を見てきた川端典邦トレーナー(45)は「自分と向き合っている感じはする。感覚でやっていたことを言語化して理解しようとしている」と、ここ最近の印象を語った。
1月の自主トレをマネジャーのような立場で支える中で感じた、佐藤輝の“野球オタク”具合。「練習して食事をとって、ケアをしてから打撃の話になると夜12時、1時まで実演しながら話をするんです」。リラックスモードからスイッチが入ると、野球談議は止まらないという。
野球オタクにはたまらない刺激もあった。15、16日に行われたカブス、ドジャースとのプレシーズンゲームだ。「メジャーの選手のスタイルが違ったので、こういう体の使い方してるんやとか、見る目がマニアックになってる。すごい得るものがあったみたい」。佐藤輝にとって、ただの2試合ではなく、多くの学びがあったようだ。
人間としても大きくなっている。出会ったときは「人見知りで積極的にしゃべらなかった」というが、今では「すごくコミュニケーションをとって、いろんなことを吸収する」と性格も変化。また「思い悩む前に練習。クヨクヨするところを見たことがない」と強い一面も感じていた。
近くで見てきたからこそ感じる進化。「(今年は)ボールも見れてるし、今まで止まらなかったバットも止まるようになった。みなさんもそう思ってるんじゃないですか(笑)」。佐藤輝を知り尽くすトレーナーも期待を膨らませる、楽しみなシーズンが始まった。(デイリースポーツ阪神担当・滋野航太)