甘く入ったとはいえ、逆方向へと軽々と流し打つ技術は大谷の偉才ぶりを物語った。(C)Getty Images 今シーズンも規格外の活躍に期待が高まるロケットスタートだ。現地時間3月27日に行われたタイガースとの本拠地開幕戦で、ドジャースの大谷…

甘く入ったとはいえ、逆方向へと軽々と流し打つ技術は大谷の偉才ぶりを物語った。(C)Getty Images
今シーズンも規格外の活躍に期待が高まるロケットスタートだ。現地時間3月27日に行われたタイガースとの本拠地開幕戦で、ドジャースの大谷翔平は2試合連続となる第2号アーチを放った。
3月19日に東京ドームで実施されたカブスとの開幕シリーズ2戦目で第1号を放っていた背番号17は、この日も「1番・DH」で先発出場。4-3と1点リードで迎えた7回の第4打席に相手3番手ブレナン・ハニフィーがフルカウントから投じた6球目、真ん中高めに甘く入った95.8マイル(約154キロ)のシンカーを鮮やかに流し打ち。逆らわずに捉えた打球は、あっという間にスタンドイン。早速、ユニコーンぶりを示した。
決して“フルスイング”をしたようには見えない。強引に叩き込んだ感じでもなく軽々と運んでしまった打撃には、キャリアハイの54本塁打をマークした昨季からのさらなる成長の兆しが垣間見える。
実際、図抜けたパワーを目の当たりにした同僚たちも大谷に目を丸くする。2回に先制となるソロ本塁打を大谷と同様に左翼席に放っていたトミー・エドマンは、米スポーツ専門局『ESPN』のフラッシュインタビューで「あのホームランはレフトへの当たりだったけど、右バッターが引っ張ったような当たりだったよ……」とポツり。続けて「いや、なんというか、あんなことができる選手はもしかしたらショウヘイだけかもね。とにかく印象的で、そういうことを頻繁にやるから凄いよ」と脱帽した。
仲間が思わず言葉を失いかけた一発には、米メディアも慄いている。野球専門サイト『Fan Sided』は「タイガースは先発したタリク・スクーバルに加え、厚いリリーフ陣と手強い投手を揃える相手だったが、オオタニはちっとも動揺していなかった」とリポート。そして、「今季もMVPはオオタニが文句なしの最有力候補となる。シーズン中も論争は続くだろうが、彼の驚異的な流し打ちによる一発はナショナルリーグMVP予想が無意味な試みであることを人々に思い出させるものだった」と伝えた。
あくまで開幕3戦終了時点のスモールサンプルだが、大谷の今季成績は打率.417、2本塁打、出塁率.500、OPS1.500となった。昨季に前人未到の「シーズン50-50(50本塁打、50盗塁)」をやってのけた偉才の勢いはどこまで続くのか。その打棒に興味は尽きない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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