開幕戦という晴れ舞台での始球式で球場を沸かせたイチロー氏。(C)Getty Images 現役時代に「レーザービーム」と恐れられた強肩ぶりはいまだ健在だ。 現地時間3月27日、マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏が…

 

開幕戦という晴れ舞台での始球式で球場を沸かせたイチロー氏。(C)Getty Images

 

 現役時代に「レーザービーム」と恐れられた強肩ぶりはいまだ健在だ。

 現地時間3月27日、マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏が、チームの開幕戦となるアスレチックス戦の始球式に登場。栄光の背番号51のユニフォームに袖を通したレジェンドには、万雷の拍手が向けられた。

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 そして、ただ出ただけで終わらないのが、イチロー氏のスターたる所以だ。今年1月にMLBでの殿堂入りと「51番」の永久欠番が決まったレジェンドは、現役時代の同僚でもあったダン・ウィルソン監督のミットめがけて投球。ビュンッと投げ込まれて伸び上がったボールは84マイル(約135.2キロ)を記録。51歳とは思えぬ球速に球場も大きく沸き立った。

 いまもトレーニングは欠かさない。その成果がボールに表れる形となったイチロー氏。そんな背番号51のヒーローが投じた一球は米球界でも小さくない話題としてクローズアップされている。

 かつてアスレチックスでプレーしたダラス・ブレイデン氏は自身のXで「イチローはシアトルでの開幕戦での始球式で84マイルを投げた。これは半端じゃないぞ! まさに野球の神様だ」と脱帽。

 さらにMLB公式サイトのマリナーズ番を務めるダニエル・クライマー記者は、「もはや誰も驚かないが、彼は球場を熱狂させた式典の5時間以上も前からライトで入念なウォーミングアップをしていた。引退から6年が経っても彼のルーチンは緻密だ」とリポート。イチロー氏の相変わらずのプロフェッショナルぶりに感嘆した。

 捕手役となったウィルソン監督も思わず目を丸くしたような表情を浮かべた一球。その力強いボールは、イチロー氏の偉才ぶりを改めて示すものであったと言えよう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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