昨季5位に終わったオリックスはオープン戦に入っても低調が続き、2016年以来9年ぶりの最下位に終わった。 離脱者が多いなかで、深刻なのは中継ぎ陣。これまで中継ぎ陣を支えた剛腕・宇田川優希投手(八潮南)、昨年、50試合に登板した吉田 輝星投手…
昨季5位に終わったオリックスはオープン戦に入っても低調が続き、2016年以来9年ぶりの最下位に終わった。
離脱者が多いなかで、深刻なのは中継ぎ陣。これまで中継ぎ陣を支えた剛腕・宇田川優希投手(八潮南)、昨年、50試合に登板した吉田 輝星投手(金足農)の2人がトミー・ジョン手術となった。
2人の離脱によりチャンスが巡ってきた投手がいる。それが高卒2年目ながら一軍に入った東松 快征投手(享栄)だ。
高校時代は最速152キロの速球を投げる剛腕左腕として注目を浴び、1年目は二軍で7試合に登板し、0勝3敗、防御率15.43に終わったが、11.2回を投げて13奪三振を奪った。春季キャンプでは一軍スタートし、打撃投手では150キロ前後のストレートを内角に攻める投球を見せ、首脳陣にアピール。オープン戦では5試合で防御率10.80と数字としては良くないが、毎試合150キロを超えるストレートを投げており、直球の圧力は大きな武器だ。高卒2年目以内の選手では唯一の開幕一軍となった。
東松のポジションは中継ぎ。最初はビハインドの場面でも登板は多そうだが、数年後の大ブレイクのきっかけとなる投球を見せていきたいところだ。
中継ぎの柱となるのは山﨑 颯一郎投手(敦賀気比)だ。昨季は7試合登板に終わったが、オープン戦で6試合登板。最後の登板となった22日の阪神戦では無失点に抑え、常時150キロ中盤の速球を投げ込んでいる。今季はセットアッパーとして活躍を見せそう。昨季50試合登板で、防御率0点台、24ホールドの古田島 成龍投手(取手松陽)は最優秀中継ぎ投手を狙える存在だ。
昨季53試合登板のマチャド、28試合登板で防御率0.84の好成績を残したペルドモの助っ人コンビは今季もブルペンを支えてくれそう。
左の中継ぎの一角としては、昨季50試合登板の山田 修義投手(敦賀気比)、昨季、移籍1年目で33試合登板した博志投手(磐田東)の実績組も大きな働きを見せそうだ。
東松と同じくブレイクが期待されるのが川瀬 堅斗投手(大分商)。昨季は支配下登録となり、8試合に登板し、防御率3.48だった。オープン戦の登板はわずか2試合だったが、140キロ後半の速球、カーブなど鋭く曲がる変化球を投げ分けるスタイルが持ち味で、イニングまたぎもこなせそうだ。
二軍の中継ぎ投手だと、一軍通算114試合で防御率1.90の阿部翔太投手(酒田南)、ファーム2試合で7回を投げ、防御率1.29の好成績を残すルーキー・片山 楽生投手(白樺学園)、現役ドラフトで西武から移籍した本田 圭佑投手(東北学院)は5試合で防御率0.00の好成績を残しており、入れ替えは十分にありそうだ。
新戦力が出てきそうなオリックスの中継ぎ陣。東松などの新戦力が一軍定着し、若手投手が底上げすれば再び投手王国を築く一歩になる。