板山がチームのピンチを救うか、注目となりそうだ(C)産経新聞社 3月28日、いよいよ開幕の日を迎えた。試合が始まるまでは12球団が横一線。ファンは夢と希望に溢れた「最後の時間」を過ごしていることだろう。 中日は横浜スタジアムでDeNAと対戦…

板山がチームのピンチを救うか、注目となりそうだ(C)産経新聞社

 3月28日、いよいよ開幕の日を迎えた。試合が始まるまでは12球団が横一線。ファンは夢と希望に溢れた「最後の時間」を過ごしていることだろう。

 中日は横浜スタジアムでDeNAと対戦。井上一樹監督の采配はチームが長年苦手としている敵地から始まる。

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■横浜での先発は高橋宏、松葉、メヒア

 まずは開幕一軍のメンバーを確認しておこう。

投手(12名):橋本、岩嵜、高橋宏、祖父江、松葉、勝野、清水、マルテ、藤嶋、齋藤、松山、メヒア
捕手(3名):石伊、木下、加藤匠
内野手(8名):辻本、カリステ、村松、中田、石川昂、山本、板山、樋口
外野手(6名):岡林、大島、ブライト、上林、駿太、細川

 投手12名、野手17名の合計29名が登録された。開幕投手の高橋宏斗をはじめ、先発陣からは松葉貴大とウンベルト・メヒアがメンバー入り。この3人が横浜で投げることになるだろう。

 野手ではドラフト4位・石伊雄太が新人でただひとりの開幕1軍。木下拓哉との併用が予想される中、巡ってきたチャンスをものにしたい。

■ユーティリティ性の発揮に期待
 
 本稿で注目したいのは、板山祐太郎と山本泰寛の元阪神コンビ。ともに移籍2年目だが、すでにチームに欠かせない存在となっている。

 その理由はユーティリティ性。板山はバッテリー以外のポジションを守ることができ、昨季は計5つのポジションに就いた(一塁・二塁・三塁・左翼・右翼)。山本は内野ならどこでもこなす守備職人で、特に二遊間でのグラブさばきは絶品だ。

 打撃面でもそれぞれ持ち味を発揮している。板山は勝負強さと一発を秘めたパワーで、あらゆる打順に適応。昨季はサヨナラ打を放つ場面もあった。山本は右打ちに加え、ピンチバンターを務められる「小技の鬼」。打席では嫌らしく相手バッテリーを攻める。

 現状の野手陣は攻守の要・福永裕基を欠いた上で、左の長距離砲であるジェイソン・ボスラーも開幕に間に合わないという、なかなかの苦境に陥っている。当面は福永が守るはずだった二塁を板山と山本でシェアするだろう。

 指揮官はよく「束になって戦う」と口にする。一人ひとりの力はそこまででも、チームが結束すれば強い相手を倒すことだってできるはず。竜が結束するためのピースとして、ユーティリティプレーヤーたちの真価が早速問われる。

[文:尾張はじめ]

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