今週は中京競馬場で高松宮記念(芝1200m)が行われる。春のGIシリーズ開幕を告げる電撃スプリント戦を制するのはいったいどの馬だろうか。ここでは、過去10年データからトウシンマカオとナムラクレアにフォーカスしたデータを取り上げる。◆【高松宮…
今週は中京競馬場で高松宮記念(芝1200m)が行われる。春のGIシリーズ開幕を告げる電撃スプリント戦を制するのはいったいどの馬だろうか。
ここでは、過去10年データからトウシンマカオとナムラクレアにフォーカスしたデータを取り上げる。
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■トウシンマカオに「2.0.1.1」の高好走率データ
スプリンターズSは勝ち馬とタイム差なしの2着。悲願のGI獲りへあと一歩と迫ったのがトウシンマカオだ。過去に2度参戦した高松宮記念は15着→6着。まったくの適性外と捉えるべきか、それともステップアップと捉えるべきか……データが導いた結論は?
・前走香港スプリントかつ前年にGI連対歴あり【2.0.1.1】
馬券内率に換算すると75%。世界の強豪相手に覇を競った前年国内GI連対馬の信頼度は極めて高い。
前述の高松宮記念はいずれも重-不良馬場。上がり3F33秒台の脚が使える本馬にとって厳しい馬場コンディションだった事実は見逃せない。良馬場の中京芝1200mで施行された昨年のセントウルSはGI馬ママコチャに完勝。レース当日の好天が見込める今年は過去2年とは違う結果を出してくれそうだ。
■ナムラクレアに【0.0.0.6】の鬼門データ
一方、トウシンマカオと同じ6歳馬で悲願のGI獲りを目指すナムラクレアには鬼門データが。阪神カップでは並みいる牡馬相手に豪脚を披露し勝利。重賞5勝、GI馬券内5回の実績はここでも群を抜いているが、今回はその脚質がネックとなりそうだ。
・前走4角10番手以下から勝利【0.0.0.6】
該当馬はすべて馬券外。このなかには3番人気内馬が2頭いたが、連対はおろか馬券内すら叶っていないのだ。後方待機馬にとって厳しい現実が突き付けられた印象は否めない。
ナムラクレアについて補足すると、重-不良馬場の成績【2-2-0-0】が示すようにいわゆる“水かき”がついているレベルの道悪巧者。過去2年の本レースはその馬場で好結果を残したが、今年は良馬場、悪くても稍重までが濃厚だ。良馬場のGIでは3着が最高着順。差し損ねの可能性は頭に入れておくべきだろう。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家 競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。