ラグビーリーグワン1部・静岡ブルーレヴズは27日、長崎南山高を今月卒業したプロップ本山佳龍(18)の新加入会見をヤマハ大久保グラウンドで行った。昨年12月に飛び級でU―19日本代表にも選ばれた逸材は、4月に同じ磐田市内の静岡産業大に入学。…
ラグビーリーグワン1部・静岡ブルーレヴズは27日、長崎南山高を今月卒業したプロップ本山佳龍(18)の新加入会見をヤマハ大久保グラウンドで行った。昨年12月に飛び級でU―19日本代表にも選ばれた逸材は、4月に同じ磐田市内の静岡産業大に入学。「日本代表100キャップ」を目標に掲げ、教員免許取得を目指しながら「二刀流」でプロとしての活躍を目指す。
大学で4年間プレーし、それからリーグワンなどの社会人チームへ進むのが、ほとんどの高校生ラガーが選ぶ道。だが本山は厳しい道を選択した。「トップレベルの世界を早く経験すれば、それだけ強くなれると思いました。日本代表100キャップを目指したい」と宣言した。
小・中学生時代はラグビーと並行して相撲にも打ち込んできた。角界から誘われたこともある。188センチ、118キロと堂々とした体格。「相撲で足腰が鍛えられたし、1対1で負けない気持ちも強くなった」という。スクラムとフィジカルの強さが大きな武器だ。
レヴズとは縁もあった。昨季で引退したWTB伊東力さんの兄が、長崎南山高の監督だった。菅平合宿に伊東さんがコーチに来たこともある。スクラムを強みにするレヴズから声をかけられ、入団を決めた。「将来は日本代表として、世界で活躍する選手になってほしい」と山谷拓志代表(54)も期待した。
今後は選手寮で生活しながら、静岡産業大に通う。栄養学などを学びつつ、セカンドキャリアを考慮して教員免許を取る。「母校でラグビーを教えたいんです」と明確な夢を持っている。
ただし今は我慢のとき。2月の「ジャパン・タレント・スコッド」合宿で右肩を脱臼。全治4か月と診断された。この日の会見も右腕は固定されたまま。「早くけがを治して合流したい。チームを優勝に導ける選手になって、27年のW杯(豪州)に関わりたい」と、期待の大器は今後を見据えた。(里見 祐司)
◆本山 佳龍(もとやま・けいたつ)2006年12月26日、長崎県生まれ。18歳。小2で競技を始め、長崎南山高2年冬に花園出場。U19日本代表、高校日本代表候補。小4から中3まで相撲にも打ち込み、全国大会ベスト16。188センチ、118キロ。