さぁいくぞ!!プロ野球は28日にセ・パ同時開幕し、2025年シーズンが始まる。4年ぶりの本拠地開幕となる広島は27日、マツダスタジアムで全体練習を行い、最終調整した。就任3年目の新井貴浩監督(48)は阪神時代のチームメートである藤川球児監…

 さぁいくぞ!!プロ野球は28日にセ・パ同時開幕し、2025年シーズンが始まる。4年ぶりの本拠地開幕となる広島は27日、マツダスタジアムで全体練習を行い、最終調整した。就任3年目の新井貴浩監督(48)は阪神時代のチームメートである藤川球児監督(44)率いる阪神との対戦を「楽しみ」と心待ちにし、チャレンジャーの姿勢を際立たせた。

 開幕前日会見に臨む新井監督が不敵に笑った。相手の開幕投手・村上の印象を「素晴らしい投手なのは間違いない。そんなに簡単には打ち崩せないと思うので、しっかり足を絡めて攻めていきたいと思う」と回答。堂々と“足攻”を宣言した。

 会見前に行われた囲み取材では「現代野球では投手のクイックのレベルが上がっている。それをかいくぐっての盗塁は厳しいと思う」と話していた。オープン戦のチーム盗塁数は12球団最少タイの4。カープ伝統の機動力はベールに包まれたままとなっているが、「と言っておきながら、盗塁バンバン仕掛けるかもしれないよ」とおどけた。

 機動力を含めた攻撃力向上が今季のチームを左右する。昨秋から若手野手に猛練習を課し、新芽の台頭を促し続けてきた。その取り組みはまだ道半ばだが「オープン戦の中盤から終盤にかけて、若い選手も内容が上がってきている」と評価。“投手頼み”からの脱却へ「今年は点をもうちょっと昨年よりたくさん取って、勝つゲームをたくさんしたい」と意気込む。

 その中で開幕カードで相まみえる相手は下馬評の高い阪神だ。「タイガースは評論家の皆さまの評価も高いから、それだけ強いってこと。確かに戦力的に見たら強いと思う」と力量を認めた指揮官。「私たちは挑戦者として、強いタイガースにぶつかっていきたい」とチャレンジャー精神を燃やした。

 今年から阪神を指揮する藤川監督とは08~12年の5年間、阪神でチームメートでもあった。会見では固い握手を交わし、「素直に時の流れを感じる。10年、15年前にまさかこうなるとは想像もしてなかったと思う。(藤川監督は)野球に関しても独特というか、自分の考えをしっかり持った方。楽しみにしたい」と対戦を待ちわびた。

 チームは発展途上のまま、シーズンの幕が上がる。「まだ私たちのチームは形が決まっていない。これから戦いながら誰が出てくるのか、どういう形が見えてくるのか、そんな1年になると思う」と先を見据えた。育成と結果を求め、覚悟を決めて挑む就任3年目。時には険しい道だってあるだろう。ただ、どんな状況でも歩みを止めるつもりはない。

【開幕戦広島予想スタメン】

1番・右翼 二俣

2番・遊撃 矢野

3番・三塁 小園

4番・一塁 モンテロ

5番・中堅 秋山

6番・左翼 ファビアン

7番・二塁 菊池

8番・捕手 会沢

9番・投手 森下