2023年は創部初のインカレ準優勝と関西学生リーグ制覇、2024年はインカレ強化ラウンド初代王者に輝くなど、躍進が続く京産大サッカー部。MF田代紘(2年・現代社会学部)は、卓越したボール奪取能力で相手攻撃の芽を摘み取りピンチを救うアンカー…
2023年は創部初のインカレ準優勝と関西学生リーグ制覇、2024年はインカレ強化ラウンド初代王者に輝くなど、躍進が続く京産大サッカー部。MF田代紘(2年・現代社会学部)は、卓越したボール奪取能力で相手攻撃の芽を摘み取りピンチを救うアンカーだ。
実際、昨年のインカレ強化ラウンド準決勝では、試合終盤の再三のピンチに対し、力強いタックルでチームを助け、1―0での勝利を引き寄せた。また、攻撃時には正確なパスやロングボールで攻撃の起点を作り、チーム全体のリズムを生み出す役割を担う。その姿はフランス代表MFエンゴロ・カンテ(33)のような働きぶりであり、試合中のチームメイトからも「エンゴロ・タシロ」のかけ声で鼓舞されるほどである。
昨季はシーズン序盤こそ出番が少なかったものの、6月の関西選手権からスタメンでの出場機会を増やし、50大会ぶりの決勝進出に大きく貢献した。リーグ戦では15試合に出場(うち11試合がスタメン)し、2ゴールを決めた。持ち味の守備のみならず、得点でも結果を残した。
中盤の底に2人配置する戦い方を基本とした昨季。ほとんどの試合で片方を担うのは、同級生であり、ルーキーイヤーから試合経験を積んでいる伊藤翼(2年・経済学部)である。前に飛び出していく伊藤に対し、空いたスペースの管理や低い位置からの配球でバランスを保つ。「自分と翼で、攻撃や守備の中心を担いたい」と語る。コンビとしての強さをより発揮していく姿にも注目していきたい。(細井 雅貴)
◆田代紘(たしろ・こう) 2004年6月3日、兵庫県神戸市生まれ。20歳。ヴィッセル神戸U―18から京産大へ。ポジションはMF。177センチ、76キロ。第39回デンソーカップチャレンジサッカー静岡大会に関西選抜として初選出。試合前のルーチンはストレッチと音楽を聴くこと。ニックネームは、こう、ベテ。背番号3。