全日本柔道連盟は27日、体重無差別で日本一を争う全日本選手権(4月29日、日本武道館)のトーナメント組み合わせを発表した。初出場となる男子66キロ級五輪2連覇の阿部一二三(27)=パーク24=は、1回戦で81キロ級の佐藤佑治郎(山形県警)…
全日本柔道連盟は27日、体重無差別で日本一を争う全日本選手権(4月29日、日本武道館)のトーナメント組み合わせを発表した。初出場となる男子66キロ級五輪2連覇の阿部一二三(27)=パーク24=は、1回戦で81キロ級の佐藤佑治郎(山形県警)と対戦する。勝ち上がれば、2回戦は180センチ、120キロの鈴木太陽(天理大)、以降は順当なら3回戦で100キロ級元世界選手権代表の飯田健太郎(旭化成)、準々決勝で100キロ超級五輪2大会出場の原沢久喜(長府工産)と当たる山に入った。
昨夏のパリ五輪で2連覇を果たした一二三は、五輪メダリストに認められる推薦枠を使って初出場を決めた。「柔道家として一度は立ってみたい舞台。出場は最初で最後」と語り、「(目標は)優勝とは言えない。66キロ級以下では2勝したのが最高(成績)だと思う。一番多い勝ち数を目指したい」と意気込んでいる。
ただ、階級を超えた猛者が一堂に会する最高峰の舞台とあって、個人戦では5年間無敗の五輪2連覇王者といえど厳しい戦いは必至。初戦から2階級上の業師とぶつかり、目標の“3勝”を挙げるには、大会資料で190センチ、120キロの元日本代表、飯田が大きな壁になる。
一方で、昨年の前回大会から復活した「旗判定」で判定勝ちに持ち込むことが可能となり、さらに今大会解禁となる足取り(組んだ状態からの下半身への攻防)で体の小さな選手にとっては戦いやすくはなる。1990年大会で中量級ながら決勝まで進み、準優勝した古賀稔彦さんのような快進撃を見せられるか。
なお、昨夏のパリ五輪メダリストでは、60キロ級の永山竜樹(SBC湘南美容クリニック)、73キロ級の橋本壮市(パーク24)も出場。100キロ級代表だったウルフ・アロン(パーク24)は九州予選から出場権を得て、最後の全日本に挑む。