ついにセンバツベスト4が出そろった。明日28日に準決勝2試合が行われ、第1試合で健大高崎と横浜、第2試合で智弁和歌山と浦和実が対戦する。 熱戦も残り3試合。30日に予定されている決勝を勝ち抜き、優勝するのはどの学校になるのだろうか。『高校野…
ついにセンバツベスト4が出そろった。明日28日に準決勝2試合が行われ、第1試合で健大高崎と横浜、第2試合で智弁和歌山と浦和実が対戦する。
熱戦も残り3試合。30日に予定されている決勝を勝ち抜き、優勝するのはどの学校になるのだろうか。『高校野球ドットコム』の記者3人が改めて優勝予想を行った。
関東のレベルが上がっている
A:いよいよベスト4が出そろいました。今大会は関東勢が3校となりましたが顔ぶれをみていかがでしょうか。
B:関東のレベルが上がっている証拠だと思います。そこを引っ張っているのが健大高崎の昨年センバツの優勝であり、その存在だと思う。「目標」にするチームができたことで、レベルが上がったと思います。
C:横浜は王者らしい横綱野球。織田 翔希投手(2年)も苦しみながら試合を作っていますが、やはり奥村 頼人投手(3年)の存在が大きいです。横浜が優勝するとしたら、胴上げ投手は彼になると思います。準決勝で対戦する健大高崎も戦い方に一番余裕があり、戦力層も厚い。怪物・石垣 元気投手(3年)が優勝投手になったらアツいですね。
A:智弁和歌山は今大会安定した強さを見せています。昨年夏のリベンジに燃えている選手も多く、投打に隙がない印象です。浦和実は石戸 颯汰投手(3年)はもちろんのこと、守備力も高く勢いがあります。
C:どこまで“石戸無双”が続くか。好投が続いて2回戦、準々決勝のようなビッグイニングを作れば、優勝の可能性もあり得ると思います。
健大高崎VS横浜、関東大会決勝の再現を制するのは?

B:第1試合は横浜が勝つとみています。健大高崎は休養十分の下重 賢慎投手(3年)が先発でくると予想しますが、それ以上に打線の調子が上向いているのが横浜だと思います。打撃そのものではなく、つなぐ意識や粘り強さが随所にみられています。
A:横浜は大会中に阿部 葉太外野手(3年)が3番に座ったことで得点力がアップしました。準々決勝で勝ち越し打を放った2番・為永 皓内野手(3年)も「いい打者が後ろにいるので安心感があります」と言っていましたし、阿部も「自分がランナーを返すという思いがある。監督さんの起用も含め自分の成長に繋がっています」と話していました。この上位打線が好投手攻略のカギを握っていると思います。
C:織田投手、下重投手の投げ合いとなって、1点差勝負のまま6回に突入しそう。健大高崎は織田投手と一度勝負しているので有利。石垣投手は横浜に苦しみましたが、以前より球質が向上しているので、クローザーとしてならばかなり怖い存在です。今回は健大高崎が一歩有利に感じます。
B:横浜打線は下重投手に対して振り回すのではなく、しぶとい打撃をしてくると予想しています。さらに奥村頼投手の調子が安定しているのも心強い。もちろん健大高崎の石垣投手も素晴らしいですが、好投手だからこそ横浜が燃えるとみています。
智弁和歌山VS浦和実、“浦実旋風”はどこまで続くのか

C:智弁和歌山も石戸投手の前にかなり苦しめられそう。やや疲労が見える石戸投手が中1日置いてどうなるかが見ものです。
A:石戸投手の疲労も含め、地力の差が出て、智弁和歌山が押し切ると踏んでいます。
B:浦和実の勢いは捨てがたいですが、1日空くことでその勢いが止まるのではないでしょうか。智弁和歌山は連投していた渡邉 颯人投手(3年)が1日休養することで体力が回復。浦和実打線を封じこめ、打線が上向きな智弁和歌山が石戸投手を攻略するとみています。
C:ただ浦和実にも140キロ台の速球の投手と対戦して集中打で3、4点を取る実力がある。智弁和歌山はビッグイニングを作らせないことが大事になると思います。
A:浦和実は投手の起用法に注目ですね。駒木根 琉空投手(3年)が先発した場合、石戸投手をどこで起用するのか。はたまた石戸が先発するのか。そこにも注目したいです。
優勝は横浜か健大高崎か

A:優勝候補は横浜と予想します。今大会は両エースに加えて山脇 悠陽投手(3年)、片山 大輔投手(3年)が甲子園で登板したことは大きいと思います。織田投手が本調子ではない中、奥村頼投手以外の投手の活躍にも期待したいです。
B:私もあまり大差のつかない勝ち方をしている横浜だと思います。もともと、昨年秋から爆発的な打線の強さはないですが勝負強さがありました。投手力が豊富で、接戦に強い。この実績はセンバツでも証明されました。もっとも「普段通り」の野球をしているのが横浜だと感じています。決勝は智弁和歌山との対戦となると踏んでいますが、渡邉投手の疲労がそろそろ限界にくると思っています。
C:私は健大高崎で。ここまで左投手との対戦が続いていますが、今度は速球投手との対戦になる。そうなった時こそ、健大高崎の打線の強さが発揮されるのではないかと思います。
優勝へのキーマンは?
B:横浜の阿部主将です。大会前から一貫して評価してきましたが、雰囲気があり、華を感じます。センバツに入ってもホームラン、適時打など、自分の力を存分に出していますね。準決勝、決勝、いずれかでサヨナラ打や、決定的にチームを勝利に導く活躍をするのではないでしょうか。今センバツの「MVP」になれる素質とスター性を感じます。
C:健大高崎の小堀 弘晴捕手(3年)。攻守ともに鍵を握っています。そして下重投手です。とにかくリードした状態で石垣投手につないでいきたいですね。
A:横浜の織田投手です。昨秋までのような安定感はありませんが、準決勝、決勝で好投して、奥村頼投手に繋ぐ投球に期待しています。