「ウエスタン、オリックス1-0阪神」(25日、京セラドーム大阪) 開幕後は中継ぎとして起用される阪神のドラフト1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が、開幕前最後の登板で1回無安打無失点。わずか15球で打者3人を打ち取った。改めてリリ…

 「ウエスタン、オリックス1-0阪神」(25日、京セラドーム大阪)

 開幕後は中継ぎとして起用される阪神のドラフト1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が、開幕前最後の登板で1回無安打無失点。わずか15球で打者3人を打ち取った。改めてリリーフとしての適性を見せ、1年目のシーズンへ向けて準備を整えた。

 能力を証明するには15球で十分だった。伊原が中継ぎとして迎える開幕へ万全の調整ぶりを示した。

 1点ビハインドの七回から登板。まず打席に迎えたのは、ディアス。3球で追い込むと、最後に内角高めの直球で見逃し三振に仕留めた。「ストレート(の力)が最近足りてなかったので、そこを課題として入って。悪くはなかった」。直球の質を課題と感じている中での三振に手応えをにじませた。

 続く、野口を左飛、堀は遊ゴロに抑えた。少ない球数でマウンドを降り、「試合数が増えてくる中で、球数をどれだけ抑えられるかも鍵になる」。長いシーズンを考えれば負担を軽減するためにも、球数を減らすことは課題となるだけに手応えを口にした。

 中継ぎでの登板は、2月24日のDeNAとの練習試合(宜野座)以来のこと。準備の面でも試行錯誤を重ねており、「作り方は先輩たちに話を聞きながら自分の調整を見つけたい」。助言を請いながらマイルールを確立していく。

 キャンプからここまでは先発、中継ぎ両にらみの調整が続いた。18日のヤクルトとのオープン戦で先発したが4回2/3を3失点と苦しんだ。その中でウエスタン・ソフトバンク戦でローテを争っていたデュプランティエが好投したため、中継ぎでの調整に切り替わった。それでも気持ちは変わらない。「大きな変化はないです。先発の時も一回、一回が勝負」と話す。

 中継ぎは出力を発揮しやすいというプラスな要素もある。「そういう面は多少あるかなと思いますね。とにかく全力で行くだけなので」。自身の球威を最大限に生かせる役回りで全力投球する覚悟だ。「(先発中継ぎ)どこでもできるところが良いところ。チームが必要としてくれるところで活躍するのが一番」。決意新たに、チームに欠かせないピースとなる。