<大相撲三月場所>◇大阪・エディオンアリーナ【映像】館内がどよめいた「超低空」のぶちかまし 新横綱・豊昇龍(立浪)の途中休場で“荒れる春場所”となった大阪場所は、24歳の大関・大の里(二所ノ関)が前頭四枚目・高安(田子ノ浦)との決定戦に勝利…

<大相撲三月場所>◇大阪・エディオンアリーナ

【映像】館内がどよめいた「超低空」のぶちかまし

 新横綱・豊昇龍(立浪)の途中休場で“荒れる春場所”となった大阪場所は、24歳の大関・大の里(二所ノ関)が前頭四枚目・高安(田子ノ浦)との決定戦に勝利して“逆転V”で3度目の賜杯を手にした。今場所は新入幕で11勝を挙げ敢闘賞を受賞した安青錦(安治川)など新勢力の台頭が館内を沸かせた一方、幕内復帰を目指して全勝で三段目Vを果たした元大関・朝乃山に“超低空”でぶちかまし、館内をどよめかせた同じく三段目の18歳期待の“サラブレッド”力士にも注目が集まる一幕があった。

 五日目に行われた三段目二十一枚目・朝乃山(高砂)と三段目二十三枚目・碇潟(伊勢ノ海)の一番でのこと。碇潟は高校生初の三段目最下位格付出で先場所デビューした期待の新人で、父は元前頭・大碇の甲山親方、兄は十両十三枚目・若碇(伊勢ノ海)という“サラブレッド”。対するは怪我から4場所ぶりに復帰を果たし、幕内復帰を目指す元大関の実力者・朝乃山だ。

 注目の立ち合い、少し足を滑らせたようにも見えた碇潟だが、なりふり構わずに“超低空”でまるで弾丸のような勢いで元大関に正面からぶつかっていった。あまりの勢い、衝撃に館内は騒然。朝乃山も一瞬、驚いたような表情を浮かべた。しかし、ドシッと正面で受け止めた朝乃山は、碇潟の動きを封じて盤石の相撲で押し倒して勝利した。一方、敗れた碇潟は悔しさで表情を歪めた。改めて朝乃山の実力を示す格好となった一番だったが、碇潟に対しても「気合い入ってたな」「激アツ」「将来楽しみ」など驚きと期待の声が寄せられた。

 五月場所は5月11日(日)より東京・両国国技館で開催される。ここで大の里が2場所連続優勝の成績を収めると、昭和以降では羽黒山、照国の初土俵から所要16場所を抜く所要13場所での“最速横綱”誕生が現実味を帯びてくるだけに、勢いのある若手力士のさらなる台頭も含めて楽しみは尽きない。(ABEMA/大相撲チャンネル)